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テキスト端末では、カーソルの外見は端末により制御され、大部分はEmacsの制御が及びません。いくつかの端末は、“普通の”固定的なカーソルと、“目立つ”点滅カーソルの2種類を提供します。デフォルトではEmacsは目立つカーソルを使い、Emacsを開始または再開したときは、そのカーソルに切り替えます。変数visible-cursor
がnil
の場合、Emacsを開始または再開したとき、普通のカーソルを使います。
グラフィカルなディスプレーでは、より多くのテキストカーソルのプロパティを変更できます。カラーを変えるには、フェイスcursor
の、属性:background
を変更します(このフェイスの他の属性には、何を指定しても効果はありません。カーソルの下にあるテキストはフレームのバックグラウンドカラーを使って描画されます)。外見を変更するには、バッファーローカルな変数cursor-type
をカスタマイズします。有効な値は、box
(デフォルト)、hollow
(中抜きのボックス)、bar
(垂直のバー)、(bar
. n)
(幅がnピクセルの垂直バー), hbar
(水平バー)、(hbar
. n)
(高さがnピクセルの水平バー)、またはnil
(カーソルなし)です。
デフォルトでは、カーソルは10回点滅する間にEmacsに何も入力がないと、点滅をストップします。そして何らかの入力イベントがあると、また0からカウントを再開します。変数blink-cursor-blinks
をカスタマイズして、これを制御できます。変数の値には、何の入力もないとき点滅をストップする点滅回数を指定します。変数に0または負の値をセットすると、カーソルはずっと点滅したままになります。カーソルの点滅を無効にするには、変数blink-cursor-mode
をnil
に変更するか(Easy Customizationを参照してください)、initファイルに以下の行を追加します:
(blink-cursor-mode 0)
リスト変数blink-cursor-alist
をカスタマイズして、カーソルが"点滅をストップしたとき"、どのように見えるかを変更できます。リストの各要素は、(on-type
.
off-type)
という形式を指定します。on-typeには、点滅しているときのカーソルを指定します(on-typeには、上で説明したカーソルタイプを指定します)。そしてoff-typeには、点滅していないときのカーソルを指定します。
タブ文字のように“特別に幅が広い”文字もあります。そのような文字上にカーソルがあるとき、通常はデフォルトの文字幅で描画されます。カーソルを文字幅に伸ばすには、変数x-stretch-cursor
を非nil
値に変更してください。
選択されていないウィンドウのカーソルは、通常点滅していない中抜きのボックスで表示されます(カーソルにバーを使っている場合、より細いバーで表示されます)。選択されていないウィンドウでカーソルを非表示にするには、変数cursor-in-non-selected-windows
をnil
に変更してください。
カーソルをよりはっきりと表示させるために、HL Lineモードを使用できます。このモードでは、ポイントを含む行がハイライトされます。現在のバッファーで有効または無効にするには、M-x hl-line-modeを使います。このモードをグローバルに有効または無効にするには、M-x global-hl-line-modeを使用してください。