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バイトコンパイルされた関数は、特別なデータ型、バイトコード関数オブジェクト(byte-code function objects)をもちます。関数呼び出しとしてそのようなオブジェクトが出現したとき、Emacsはそのバイトコードを実行するために、常にバイトコードインタープリターを使用します。
内部的には、バイトコード関数オブジェクトはベクターによく似ています。バイトコード関数オブジェクトの要素には、aref
を通じてアクセスできます。バイトコード関数オブジェクトのプリント表現(printed
representation)はベクターに似ていて、開き‘[’の前に‘#’が追加されます。バイト関数オブジェクトは少なくとも4つの要素をもたねばならず、要素数に上限はありません。しかし通常使用されるのは、最初の6要素です。これらは:
シンボル引数のリスト。
バイトコード命令を含む文字列。
バイトコードにより参照されるLispオブジェクトのベクター。関数名と変数名に使用されるシンボルが含まれる。
この関数が要するスタックの最大サイズ。
(もしあれば)ドキュメント文字列。それ以外はnil
。ドキュメント文字列がファイルに格納されている場合、値は数字かリストかもしれない。本当のドキュメント文字列の取得には、関数documentation
を使用する(Accessing Documentationを参照)。
(もしあれば)インタラクティブ仕様。文字列かLisp式。インタラクティブでない関数ではnil
。
以下は、バイトコード関数オブジェクトのプリント表現の例です。これはコマンドbackward-sexp
の定義です。
#[(&optional arg) "^H\204^F^@\301^P\302^H[!\207" [arg 1 forward-sexp] 2 254435 "^p"]
バイトコードオブジェクトを作成する原始的な方法は、make-byte-code
です:
この関数はelementsを要素とするバイトコードオブジェクトを構築して、リターンします。
あなた自身が要素を収集してバイトコード関数を構築しないでください。それらが矛盾する場合、その関数の呼び出しによりEmacsがクラッシュするかもしれません。これらのオブジェクトの作成は、常にバイトコンパイラーにまかせてください。バイトコンパイラーは、要素を矛盾なく構築します(願わくば)。