ポイント(point)とは、多くの編集コマンドにより使用される、バッファーの特別な位置のことです。これらのコマンドには、自己挿入型のタイプ文字やテキスト挿入関数が含まれます。その他のコマンドは、別の箇所でテキストの編集や挿入ができるようにポイントを移動します。
他の位置と同様、ポイントは特定の文字ではなく、2つの文字の間(または最初の文字の前、または最後の文字の後)を指します。通常、端末ではポイント直後の文字の上にカーソルを表示します。つまり、ポイントは実際はカーソルのある文字の前にあります。
ポイントの値は1より小さくなることはなく、そのバッファーのサイズに1を加えた値より大きくなることはありません。ナローイング(Narrowingを参照)が効力をもつ場合、ポイントはそのバッファーのアクセス可能な範囲内(範囲の境界はバッファーの先頭か終端のいずれかの可能性がある)に閉じ込められます。
バッファーはそれぞれ自身のポイント値をもち、それは他のバッファーのポイント値とは無関係です。ウィンドウもそれぞれポイント値をもち、他のウィンドウ内の同じバッファー上のポイント値とは無関係です。同じバッファーを表示する種々のウィンドウが異なるポイント値をもてるのは、これが理由です。あるバッファーがただ1つのウィンドウに表示されているときは、そのバッファーのポイントとそのウィンドウのポイントは、通常は同じ値をもち、区別が重要になるのは稀です。詳細はWindow Pointを参照してください。
この関数は、カレントバッファー内のポイントの値を、整数でリターンする。
(point) ⇒ 175
この関数は、カレントバッファー内のアクセス可能なポイントの最小値をリターンする。これは通常は1だが、ナローイングが効力をもつ場合は、ナローイングしたリージョンの開始位置となる(Narrowingを参照)。
この関数は、カレントバッファー内のアクセス可能なポイントの最大値をリターンする。これはナローイングされていなければは(1+
(buffer-size))
だが、ナローイングが効力をもつ場合は、ナローイングしたリージョンの終端位置となる(Narrowingを参照)。
この関数は、flagが0より大なら(point-max)
、それ以外は(point-min)
をリターンする。引数flagは数値でなければならない。
この関数は、カレントバッファー内の文字数のトータルをリターンする。ナローイング(Narrowingを参照)されていなければ、point-max
はこれに1を加えた値をリターンする。
bufferにバッファーを指定した場合、値はbufferのサイズになる。
(buffer-size) ⇒ 35
(point-max) ⇒ 36