テキストをクォートするための一般的な方法の1つは、typewriter convention(タイプライター方式)です。これは'like this'のようなstraight apostrophesによるクォートや、"like this"のようなダブルクォートを使用します。別の一般的な方法としてはcurved quote convention(曲クォート方式)があります。これは‘like this’や“like this”のように、左右のシングルクォーテーションマークやダブルクォーテーションマークを使用します。テキストファイルにおいては、typewriter quotesはシンプルで可搬性があり、curved quotesはあいまいさが少なく見栄えもよいです。
Electric Quoteモードは、curved quotesのタイプを簡単にします。『`』を『‘』、『'』を『’』、『``』を『“』、『''』を『”』のように、タイプした文字を随意に変換できます。これらの変換は、curved quote文字を表示できないコーディングシステムのバッファーでは抑制されます。
Electric
Quoteモードは、このモードをどこでアクティブにするかを制御する変数を通じて、カスタマイズできます。electric-quote-paragraph
が非nil
の場合、テキストパラグラフ内でアクティブになります。electric-quote-comment
が非nil
の場合、プログラミング言語のコメント内でアクティブになります。electric-quote-string
が非nil
の場合、プログラミング言語の文字列定数内でアクティブになります。デフォルトでは、electric-quote-string
がnil
で、それ以外の変数がt
です。
Electric Quoteモードはデフォルトで無効になっています。これを切り替えるには、M-x electric-quote-modeとタイプします。1つのバッファーにたいして切り替えるには、M-x electric-quote-local-modeを使用します。1回だけこれを抑制したいときは、`や'のかわりに、C-q `とC-q 'を使用します。Electric Quoteモードが無効または非アクティブのときにcurved quoteを挿入する場合、『‘』はC-x 8 [、『’』はC-x 8 ]、『“』はC-x 8 {、『”』はC-x 8 }とタイプします。Inserting Textを参照してください。