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アポイントメント(appointment:
約束、予約)にたいするダイアリーエントリーがある場合、そのダイアリーエントリーが認識可能な日時で開始されていれば、Emacsは保留されたアポイントメントがあることを警告することができます。Emacsは、変数appt-display-format
で選択されたフォーマットでメッセージを表示して、アポイントメントにたいする注意を喚起します。appt-audible
の値が非nil
の場合、警告には音によるリマインダーも含まれます。加えて、appt-display-mode-line
が非nil
の場合、Emacsはアポイントメントまで何分あるかを、モードラインに表示します。
appt-display-format
の値がwindow
の場合、変数appt-display-duration
がリマインダーウィンドウを表示する長さを制御します。変数appt-disp-window-function
およびappt-delete-window-function
は、ウィンドウを生成または破棄する関数の名前を与えます。
アポイントメントの通知を有効にするには、M-x appt-activateとタイプします。正の引数は通知を有効に、負の引数は通知を無効に、引数を指定しない場合は通知のオンとオフを切り替えます。通知を有効にすることにより、ダイアリーファイルから見つかった、認識可能な日時をもつすべてのダイアリーエントリーにより、今日のアポイントメントリストをセットアップし、それらのアポイントメントの直前に注意を促します。
たとえば、ダイアリーファイルに以下のような行が含まれているとします:
Monday 9:30am Coffee break 12:00pm Lunch
月曜日には、9:20am頃にコーヒーブレーク、11:50am頃にランチの注意が促されます。変数appt-message-warning-time
には、前もって何分前(デフォルトは12)に警告するかを指定します。これはデフォルトの警告タイムです。appt-warning-time-regexp
に部分マッチングを追加することにより、各アポイントメントに異なる警告タイムを指定できます(詳細は、この変数のドキュメントを参照してください)。
時刻はam/pmスタイル(‘12:00am’は真夜中で、‘12:00pm’は正午)、またはヨーロッパ/軍隊の24時間制で記述できます。どちらを使うか一貫性がある必要はありません。ダイアリーファイルで、この2つのスタイルを混交させることができます。時刻が認識されるためは、それがダイアリーエントリーの最初に記述されていなければなりません。
Emacsは、真夜中直後にダイアリーファイルから自動的にアポイントメントリストを更新します。アポイントメント通知を再度有効にすることにより、随時に更新させることができます。appt-display-diary
をnil
にセットしていなければ、これらのアクションはその日のダイアリーバッファーにも表示されます。アポイントメントリストは、ダイアリーファイル(またはそれをインクルードするファイル。
Fancy Diary Displayを参照)
に保存されます。Orgモードを使用していて、アポイントメントをOrgアジェンダファイルに保持したい場合は、org-agenda-to-appt
コマンドを使用して、アポイントメントをアジェンダファイルのリストに追加できます。このコマンドについての詳細は、Appointment reminders in The Org Manualを参照してください。
アラーム時計のように、アポイントメント通知機能を使うこともできます。コマンドM-x appt-addは、ダイアリーファイルに影響を与えずに、アポイントメントリストにエントリーを追加します。アポイントメントリストからエントリーを削除するには、M-x appt-deleteを使います。