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EDE(Emacs Development Environment: Emacs開発環境)は、Emacsでの大きなプログラムの作成、ビルド、デバッグなどのタスクを単純化するパッケージです。これはEmacsにおいて、IDE(Integrated Development Environment: 統合開発環境)の機能をいくつか提供します。
このセクションは、EDEの簡単な説明を提供します。 完全な詳細については、EDE in Emacs Development Environmentを参照してください。
EDEは、グローバルなマイナーモードとして実装されています(Minor Modesを参照してください)。有効にするにはM-x global-ede-modeとタイプするか、‘Tools’メニューの‘Project Support (EDE)’アイテムをクリックします。以下の行をinitファイルに追加することにより、Emacs開始時にEDEを有効にすることもできます。
(global-ede-mode t)
EDEを有効にすることにより、メニューバーに‘Development’という名前のメニューが追加されます。以下で説明するコマンドを含めて、多くのEDEコマンドをこのメニューから呼び出すことができます。
EDEは、ファイルをプロジェクト(projects)に編成します。プロジェクトはディレクトリーに対応します。プロジェクトルート(project root)は、プロジェクトの最上層のディレクトリーです。新しいプロジェクトを定義するには、プロジェクトルートのファイルをvisitして、M-x ede-newとタイプします。このコマンドはプロジェクトタイプ(project type)の入力を求めます。これはEDEがプロジェクトを背後で管理する方式です(EDE in Emacs Development Environmentを参照してください)。もっとも一般的なプロジェクトタイプは、Makefilesを使用する‘Make’、およびGNU Automake(Automake in Automakeを参照してください)を使用する‘Automake’です。どちらの場合も、EDEはプロジェクトに関する情報を格納する、Project.edeという名前のファイルを作成します。
プロジェクトには、1つ以上のターゲット(targets)を含めることができます。ターゲットとは、プロジェクトの1つ以上のファイルからビルドされるオブジェクトファイル、実行ファイル、またはその他の種類のファイルです。
プロジェクトに新しいターゲット(target)を追加するには、C-c . t (M-x
ede-new-target
)とタイプします。このコマンドは、カレントファイルをそのターゲットに追加するか尋ねます。これはターゲットがそのファイルからビルドされることを意味します。ターゲットを定義した後は、C-c
. a (ede-add-file
)とタイプすることにより、ターゲットにファイルを追加することができます。
ターゲットをビルドするには、C-c . c
(ede-compile-target
)とタイプします。プロジェクトのすべてのターゲットをビルドするには、C-c . C
(ede-compile-project
)とタイプします。EDEはターゲットがどのようにビルドされるべきか推測するために、ファイルタイプを使用します。