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G.12.2 MS-DOSでびマウスの使用方法

MS-DOSのEmacsはマウスをサポートします(デフォルト端末のみ)。メニューやメニューバーの使用を含めて、マウスコマンドはドキュメントされているように機能します (Menu Barを参照してください)。 MS-DOSのEmacsではスクロールバーは機能しません。PCマウスには通常2つしかボタンがありません。これらはmouse-1mouse-2として機能しますが、これらのボタンを一緒に押すと、mouse-3の効果をもちます。マウスにボタンが3つある場合、Emacsは開始時にそれを検知し、Xのようにすべての3ボタンは通常のように機能します。

メニューアイテムの上にマウスポインターが移動すると、メニューバーとポップアップメニューにたいするヘルプ文字列が、エコーエリアに表示されます。マウスに反応するテキストはハイライト (Mouse Referencesを参照してください) もサポートされます。

マウスドライバーのいくつかのバージョンは、マウスのボタン数を正しく報告しません。たとえばホイールつきのマウスは3つボタンがあると報告されますが、Emacsに渡されるのはそのうち2つだけです。真ん中のボタンとして使用されるホイールのクリックも渡されません。このような場合、マウスボタンがいくつあるかEmacsに指示するために、M-x msdos-set-mouse-buttonsコマンドを使用できます。initファイル_emacsに以下の行を追加することにより、そのようなセッティングを永続化できます:

;; Treat the mouse like a 2-button mouse.
(msdos-set-mouse-buttons 2)

MS-DOSにたいしてビルドされたEmacsは、Windows上で実行されているときは、クリップボード操作をサポートします。killリングにテキストを置くコマンド、またはkillリングからテキストをyankするコマンドは、EmacsがXウィンドウシステムで行なうように、最初にWindowsのクリップボードをチェックします (Mouse Commandsを参照してください)。 Windows上でのMS-DOS版のEmacsは、プライマリー選択とカットバッファーだけをサポートします。セカンダリー選択は常に空になります。

クリップボードに対するアクセス方法はWindowsにより実装されているため、クリップボードに置くことができるテキストの長さは、Emacsが利用可能なDOSメモリー量により制限されます。通常はクリップボードに最大620KBのテキストを置くことができますが、この制限はシステム設定に依存し、Emacsを他のプログラムのサブプロセスとして実行している場合は、もっと少なくなります。killしたテキストが一致しない場合、Emacsはその旨を告げるメッセージを出力して、クリップボードにテキストを置きません。

ヌル文字をWindowsクリップボードに置くこともできません。killされたテキストにヌル文字が含まれる場合、Emacsはそのようなテキストをクリップボードに置かず、その結果にたいするメッセージをエコーエリアに表示します。

変数dos-display-scancodesが非nilの場合、Emacsは各キーストロークのASCII値とキーボードのスキャンコードを表示します。この機能は、デバッグのためのview-lossageコマンドを補足するためのものです。