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他のマシンにあるファイルを、特別なファイル名構文を使って参照できます:
/method:host:filename /method:user@host:filename /method:user@host#port:filename
このリクエストを発行するために、Emacsはssh
のような、リモートログインプログラムを使います。どのmethodを使うかは、常にファイル名で指定しなければなりません。たとえば/ssh:user@host:filenameはssh
を使います。ファイル名のmethodに擬似methodの‘-’を使用したとき、Emacsは以下によりmethodを選択します:
tramp-default-method
が‘ftp’にセットされているとき、EmacsはFTPを使います。
ssh-agent
が実行されているとき、Emacsはscp
を使います。
ssh
を使います。
変数tramp-mode
をnil
にセットすることにより、リモートファイル名の機能を完全にオフにすることができます。個別のケースについて機能をオフにするには、ファイル名を‘/:’でクォートします(Quoted File Namesを参照してください)。
FTPを通じたリモートファイルへのアクセスは、以下で説明するAnge-FTPパッケージで処理されます。他の方法によりリモートファイルへのアクセスはTrampパッケージにより処理され、これにはそれ自身のマニュアルがあります。The Tramp Manual in The Tramp Manualを参照してください。
Ange-FTPパッケージでは、リモートファイル名にユーザー名userがしているときは、FTPを通じてその名前でログインします。userが指定されていないとき、Emacsはローカルシステムのユーザー名でログインします。しかし変数ange-ftp-default-user
に文字列がセットされているときは、かわりにその文字列を使用します。Emacsは、ログイン時にパスワードの入力も求めます。
パフォーマンス的な理由により、FTPを通じたファイルのアクセス時に、デフォルトではEmacsはバックアップファイルを作成しません。バックアップを作成するには、変数ange-ftp-make-backup-files
を非nil
値に変更してください。
デフォルトではリモートファイルの自動保存ファイルは、変数auto-save-file-name-transforms
で指定された、ローカルマシンの一時ディレクトリーに作成されます。Auto Save Filesを参照してください。
匿名FTPでアクセスできるファイルをvisitするには、特別なユーザー名‘anonymous’または‘ftp’を使います。これらのユーザー名にたいするパスワードは、特別に処理されます。これは変数ange-ftp-generate-anonymous-password
により制御されます。この変数の値が文字列の場合、その文字列がパスワードとして使用されます。非nil
(デフォルト)の場合、user-mail-address
の値が使用されます。nil
の場合、Emacsは通常どおりパスワードの入力を求めます(Passwordsを参照してください)。
セキュリティー上の理由で、リモートマシンとの間にあるファイアーウォール(firewall)により、ファイルにアクセスできないときがあります。対象ファイルにアクセスできるマシンからゲートウェイ(gateway)マシンにログインできて、FTPサーバーがゲートウェイ機能をサポートしている場合は、リモートファイル名を使うことができます。これを行うには変数ange-ftp-gateway-host
にゲートウェイマシンの名前をセットして、ange-ftp-smart-gateway
をt
にセットする必要があります。それ以外の場合でもリモートファイル名が機能するようにできますが、その方法は複雑です。これらの方法は、M-x
finder-commentary RET ange-ftp RETとタイプして読むことができます。