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時代に逆らって生きるユーザーのために、以下はEmacsバージョン26.3へのダウングレードに関する情報です。Emacs 27.1機能の不在による結果としての偉大なる単純さを、ぜひ堪能してください。
most-positive-fixnum
より大またはmost-negative-fixnum
より小なLisp整数をサポートしません。これでただ1種類のLisp整数をもつことになります。これは整数を使用する多くのLispプログラムを簡略化して、整数演算を常に高速にします。より大きい値を望む場合には当初からEmacsが行っていたようにLisp浮動小数を使用してください。
同じ理由でJSONRPCアプリケーションをサポートするためのライブラリーを削除しました。
XDG_CONFIG_HOME
のサポートをなくしました。Emacsがinitファイルを探す場所は、再びフォールバックとして~/.emacsをもつ~/.emacs.dディレクトリーになりました。これは何らかの理由によりXDG_CONFIG_HOME
をセットしたためにinitファイルが2箇所にランダムに分散されるリスクにさらされるユーザーの混乱を防ぐための長い道程となるでしょう。Emacsの過去のバージョンでは~/.emacs.dの場所を削除して~/.emacsだけを残す予定です。乞うご期待。
同じような理由により“早期init(early
init)”ファイルを削除しました。これでパッケージロードのタイミングでpackage-user-dir
やpackage-load-list
のような変数を初期化するために、あなたが望むすべてのトリックを再び使用できます。
emacsclient
もXDGスタイルのディレクトリーツリーをサポートしなくなりました。
server-after-make-frame-hook
フックを削除しました。セッションでGUIのカスタマイゼーションのセットアップが、今までのように再び簡単にafter-make-frame-functions
を使用するだけになったことを知ってあなたは喜ぶでしょう。
flex
を削除しました。これはEmacsのユーザーエクスペリエンスを不必要に複雑にすると感じており、それ故数十年前にEmacsが開拓した単一のオリジナルスタイルを手にするEmacsの過去のバージョンに至るまで、その他のトリッキーな補完スタイルの削除を継続していきます。単純化万歳、複雑化撲滅!
so-long
モードも提供しなくなりました。時を遡るにつれて非常に巨大なファイルの処理は希少になるという一般的な傾向から、この簡略化には価値があると判断しました。
main-thread
変数とlist-threads
を削除して、thread-join
が完了したスレッドの結果をリターンしなくなりました。Emacsの過去のバージョンでLispスレッドにたいするサポートの削除を予定しているので、時の逆行とともに関連する複雑性と機能の削除を継続していきます。
linum-mode
モードのようなアドオンを使用したときだけ可能になります。これらの機能を用いた行番号表示は低速でもあり、第一そのような機能はEmacsっぽくなく、Emacsに含まれるべきではないと、わたしたちは確信しています。その結果、display-line-numbers-mode
は削除されました。
make-empty-file
、font-lock-refontify
、xref-find-definitions-at-mouse
、make-frame-on-monitor
、diff-buffers
が含まれます。