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16.1.5 インクリメンタル検索の特別な入力

前のサブセクションで説明した文字に加えて、インクリメンタル検索のときにタイプする文字列の中には、特別な効果をもつものがあります。ここではそれらについて説明します。

lax space matching(「だらしない、ゆるんだ、緩慢な、締まりのない」スペースのマッチング。lax space matchingを参照してください)を切り替えるには、M-s SPCとタイプします。

検索でcase sensitivity(大文字小文字を区別するか)を切り替えるには、M-cまたはM-s cとタイプします。case foldingを参照してください。検索文字列が大文字を含む場合、デフォルトではその検索はcase-sensitive(大文字小文字を区別)します。

検索が似ている文字、または等価な文字を考慮するかどうかを切り替えるには、M-s 'とタイプします。character foldingを参照してください。検索文字列にアクセント付きの文字が含まれる場合、その検索の間、character foldingは無効になります。

非表示のテキストを検索するかしないかは、M-s i (isearch-toggle-invisible)とタイプして切り替えることができます。Outline Searchを参照してください。

インクリメンタル検索で、非正規表現による検索と、正規表現による検索を切り替えるには、M-r、またはM-s r (isearch-toggle-regexp)とタイプします。正規表現検索を参照してください。

シンボルモードを切り替えるには、M-s _とタイプします。シンボル検索を参照してください。

改行文字を検索するには、検索文字列の途中でC-jとタイプします。

インクリメンタル検索の間に非ASCII文字を検索するには、以下の方法のいずれかを使用してください:

サーチリングにはEmojiシーケンス(絵文字シーケンス)を含めることもできます。C-x 8 e RETの後にEmojiのUnicode名(たとえばsmiling faceheart with arrow)をタイプしてください。これによって指定されたEmojiがサーチリングに追加されます。検索したいemojiの名前が判らなければC-x 8 e l (emoji-list)とC-x 8 e d (emoji-describe)を使うことができます(インプットメソッドを参照)。

インクリメンタル検索の中でM-s oとタイプすることにより、カレントの検索文字列でoccurを実行する、isearch-occurが呼び出されます。occurを参照してください。

インクリメンタル検索でM-% (isearch-query-replace)をタイプすると、query-replaceまたはquery-replace-regexpが呼び出され(検索モードに依存します)、現在の検索文字が置換対象になります。負のプレフィクス引数は、後方への置換を意味します。問い合わせつき置換を参照してください。C-M-% (isearch-query-replace-regexp)とタイプすることにより、カレント検索文字列を置換すべき正規表現としてquery-replace-regexpが呼び出されます。

インクリメンタル検索でM-TABをタイプすると、isearch-completeが呼び出され、サーチリング(以前に使用された検索文字列)を補完リストとして使って、検索文字列の補完を試みます。補完を参照してください。多くのオペレーティングシステムでは、キーシーケンスM-TABはウィンドウマネージャーに捕えられます。その場合、これを使うにはisearch-completeを、他のキーシーケンスに再バインドする必要があります(対話的なキーバインディングの変更を参照してください)。

M-s h r (isearch-highlight-regexp)とタイプすればマッチをハイライトしたまま検索をexitできます。これはハイライトに使用するフェイスの入力を求めるhighlight-regexp (インタラクティブなハイライトを参照)に、検索文字列から継承したregexpをに渡して実行します。(マッチだけではなく)マッチを含む行全体をハイライトするには、M-s h l (isearch-highlight-lines-matching-regexp)とタイプします。いずれの場合でも、ハイライトを除去するにはM-s h u (unhighlight-regexp)とタイプしてください。

インクリメンタル検索がアクティブのとき、C-h C-h (isearch-help-map)とタイプすると、特別なキーバインドのリストを含む、対話的なヘルプにアクセスできます。これらのキーバインドは、キーマップisearch-mode-mapの一部です(キーマップを参照してください)。

インクリメンタル検索がアクティブな際にM-s M->とタイプすると検索文字列の最後の出現位置、M-s M-<とタイプすると最初の出現位置に移動します。プレフィクス数引数nを与えると、これらのコマンドはそれぞれバッファーの先頭または最後から数えてn個目の検索文字列の出現位置へ移動します。