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C.1 動作引数

以下は動作引数の表です:

file
--file=file
--find-file=file
--visit=file

指定されたfileをvisitします。ファイルのvisit(訪問)を参照してください。

Emacsスタートアップ時、1つのウィンドウでスタートアップバッファーを表示し、fileをvisitするバッファーを別のウィンドウで表示します(複数ウィンドウを参照してください)。複数のファイル引数を与えた場合、コマンドラインの最後に指定されたファイルが表示され、他のファイルもvisitされますが、表示はされません。

スタートアップバッファーが無効(Emacsの起動を参照)の場合、ファイル引数が1つのときは1つのウィンドウでfileをvisitするバッファーを表示し、ファイル引数が2つのときは、Emacsはファイルを2つの別のウィンドウに表示します。ファイル引数が3つ以上の場合、Emacsは最後に指定されたファイルを1つのウィンドウに表示して、別のウィンドウにその他すべてのファイルを表示するバッファーメニュー(複数バッファーにたいする操作を参照)を表示します。このバッファーメニューの使用を抑制するには、変数inhibit-startup-buffer-menutに変更してください。

+linenum file

指定されたfileをvisitし、行番号linenumに移動します。

+linenum:columnnum file

指定されたfileをvisitし、行番号linenumに移動して、列番号columnnumにポイントを置きます。

-l file
--load=file

関数loadで、fileという名前のLispライブラリーをロードします。fileが絶対ファイル名でない場合、Emacsは最初にカレントディレクトリーを探して、次にload-path (EmacsのためのLispコードによるライブラリーを参照してください)にリストされたディレクトリーを探します。

警告: 前のコマンドライン引数にvisitされたファイルがある場合、カレントディレクトリーは最後にvisitされたファイルのディレクトリーになります。

-L dir
--directory=dir

変数load-pathにリストされたディレクトリーの前に、ディレクトリーdirを追加します。複数の‘-L’オプションを指定した場合、Emacsはその順番を保持します。たとえば‘-L /foo -L /bar’を使用すると、load-path("/foo" "/bar" …)となります。dirが‘:’で始まる場合、Emacsは‘:’を削除した残りを、load-pathにリストされたディレクトリーの(前ではなく)後ろに追加します(MS Windowsでは‘:’のかわりに、path-separatorの値‘;’を使用します)。

-f function
--funcall=function

Lisp関数functionを呼び出します。それがインタラクティブな関数(コマンド)の場合、同じ関数をキーシーケンスで呼び出したときのように、引数を対話的に読み取ります。そうでない場合は、その関数を引数なしで呼び出します。

--eval=expression
--execute=expression

Lisp式expressionを評価します。

--insert=file

fileの内容を、コマンドライン引数が処理されるときにカレントのバッファーに挿入します。これは通常、*scratch*バッファー(Lisp Interactionバッファーを参照してください)ですが、コマンドラインの前の引数がファイルをvisitしたりバッファーを切り替えるときは、別のバッファーになるでしょう。このコマンドライン引数の効果は、M-x insert-fileが行なうのと同様です(その他のファイル操作を参照してください)。

--kill

確認なしでEmacsを終了します。

--help

利用可能なすべてのオプションがリストされたUsageメッセージをプリントしてから、正常終了します。

--version

Emacsのバージョンをプリントしてから、正常終了します。

--fingerprint

コンパイルされたEmacsのバージョンを一意に識別するために使用される“fingerprint(指紋)”をプリントします。