フェイスには、さまざまなフォアグラウンドカラーとバックグラウンドカラーをもたせることができます。フェイスにカラーを指定するとき、たとえばフェイスをカスタマイズ(フェイスのカスタマイズを参照してください)するときは、カラーネーム(color name)か、RGBトリプレット(RGB triplet)で指定することができます。
カラーネームとは、‘dark orange’や‘medium sea
green’のような、事前に定義された名前です。カラーネームの一覧を見るには、M-x
list-colors-displayとタイプします。表示されるカラーの順番を制御するには、list-colors-sort
をカスタマイズします。このコマンドをグラフィカルなディスプレイで実行すると、Emacsで既知のカラーネームのすべてが表示されます(これらは標準のX11のカラーネームで、Xのrgb.txtで定義されています)。コマンドをテキスト端末で実行すると、端末で安全に表示することができる一部のカラーだけが表示されます。フェイスには、さまざまなフォアグラウンドカラーとバックグラウンドカラーを持たせることができます。しかしEmacsは、テキスト端末でもX11のカラーネームを理解できます。もしフェイスにX11のカラーネームが指定されている場合、最も近い端末の色で表示されます。
RGBトリプレットは‘#RRGGBB’という形式の文字列で指定します。主要カラーコンポーネントはそれぞれ‘00’ (色強度0)から‘FF’ (最大強度)の16進数として表現されます。各コンポーネントにたいして1桁、3桁、あるいは4桁の16進数を使用することもできるので‘red’は‘#F00’、‘#fff000000’、あるいは‘#ffff00000000’と表すことができます。各コンポーネントは同じ桁数でなければなりません。16進数のAからFは、大文字小文字を区別しません。
M-x list-colors-displayは、カラーネームと、それに相当するRGBトリプレットを表示します。たとえば‘medium sea green’は‘#3CB371’と同じです。
M-x set-face-foregroundとM-x set-face-backgroundで、フェイスのフォアグラウンドとバックグラウンドのカラーを変更できます。これらのコマンドは、ミニバッファーでフェイス名とカラーの入力を求め(補完機能あり)、指定したカラーをフェイスにセットします。フェイスのカラーは全フレームに影響しますが、カスタマイズバッファーやXリソースを使うのとは異なり、将来のEmacsセッションには引き継がれません。フレームパラメーターを使って、特定のフレームのフォアグラウンドとバックグラウンドのカラーをセットすることもできます。フレームパラメーターを参照してください。