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28.6.3 GUDのコマンド

GUDはブレークポイントのセットとクリアー、スタックフレームの選択、プログラムのステップ実行のためのコマンドを提供します。

C-x C-a C-b

ポイントのあるソース行にブレークポイントをセットします。

ソースバッファーからC-x C-a C-b (gud-break)が呼び出された場合、カレントソース行にデバッガーのブレークポイントをセットします。このコマンドはGUDを開始した後だけ利用可能です。デバッガーサブプロセスに関連付けられていないバッファーで呼び出すと、エラーをシグナルします。

以下のコマンドは、GUD interactionバッファーとグローバルの両方で利用可能ですが、キーバインドが異なります。キーがC-cで始まるものはGUD interactionバッファーだけで利用可能で、C-x C-aで始まるものはグローバルに利用可能です。コマンドのいくつかはツールバーを通じても利用可能です。また、特定のデバッガーではサポートされないものもあります。

C-c C-l
C-x C-a C-l

GUD interactionバッファーで参照される最後のソース行を、別のウィンドウに表示します(gud-refresh)。

C-c C-s
C-x C-a C-s

次の1行を実行します(gud-step)。その行が関数呼び出しを含む場合、関数呼び出しに入った後に実行をストップします。

C-c C-n
C-x C-a C-n

次の1行を実行します(gud-next)。その行が関数呼び出しを含む場合、関数の中でストップせずに関数をステップオーバーします。

C-c C-i
C-x C-a C-i

機械語の1命令を実行します(gud-stepi)。

C-c C-p
C-x C-a C-p

ポイント位置の式を評価します(gud-print)。表示したい正確な式をEmacsが表示しない場合、最初に式をリージョンとしてマークします。

C-c C-r
C-x C-a C-r

停止位置を指定せずに実行を継続します。プログラムは、ブレークポイントに達する、プログラム終了、またはデバッガーがチェックしているシグナルを受けとるまで実行を続けます。

C-c C-d
C-x C-a C-d

カレントソース行にブレークポイントがある場合、ブレークポイントを削除します。GUD interactionバッファーでこのコマンドを使用する場合、プログラムが最後に停止した位置に適用されます。

C-c C-t
C-x C-a C-t

カレントソース行に、一時的なブレークポイントをセットします(gud-tbreak)。GUD interactionバッファーでこのコマンドを使用した場合、プログラムが最後に停止した位置に適用されます。

C-c <
C-x C-a <

次の外側のスタックフレームを選択します(gud-up)。これはGDBコマンドの‘up’と等価です。

C-c >
C-x C-a >

次の内側のスタックフレームを選択します(gud-down)。これはGDBコマンドの‘down’と等価です。

C-c C-u
C-x C-a C-u

カレント行まで実行を継続します(gud-until)。プログラムは、ブレークポイントに達する、プログラム終了、またはデバッガーがチェックしているシグナルを受けとる、またはカーソルがある行に到達するまで実行を続けます。

C-c C-f
C-x C-a C-f

選択されたフレームがリターンするか、他の理由により停止するまでプログラムを実行します(gud-finish)。

GDBを使用している場合、追加のキーバインディングが利用可能です:

C-x C-a C-j

ソースバッファーだけで有用です。gud-jumpはプログラムの実行箇所をカレント行に転送します。別の言い方をすると、プログラムが次に実行するのは、このコマンドを与えた位置になります。新しく実行される行が前の関数とは異なる場合、多分奇妙な結果になるので、GDBは確認を求めます。詳細は、GDBマニュアルのエントリーjumpを参照してください。

TAB

GDBの場合、シンボル名を補完します(gud-gdb-complete-command)。このキーはGUD interactionバッファーだけで利用可能です。

これらのコマンドは、それが意味がある場合には、数引数を繰り返し回数と解釈します。

TABは補完コマンドに割り当てられているので、GDBでデバッグしているプログラムへのタブの入力には使えません。タブの入力にはC-q TABとタイプしてください。