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4 マウス入力

Emacsはデフォルトではマウスの左ボタンクリックによるカーソルのセット、マウスポインターのドラッグによる領域選択のような通常のマウスアクションをすべてサポートしています。キーボードイベントをバインドするのと同じ方法によって、すべてのマウスアクションはコマンドへのバインドに使用することができます(キーを参照)。このセクションではEmacsにおけるマウスの使用についての概観を説明します。Emacsのマウスコマンドについての詳細は編集のためのマウスコマンド以降のセクションを参照してください。

マウスの左ボタンがクリックされると、Emacsはmouse-1イベントを受信します。C-h cをタイプした後にマウスの左ボタンを押せば、このイベントにバインドされているコマンドを確認できます。同様にマウスの中ボタンはmouse-2、右ボタンはmouse-2です。ホイール付きマウスのホイールイベントは通常はwheel-downとwheel-up、あるいはオペレーションシステムの設定によってはmouse-4とmouse-5にバインドされています。

一般的にXなどのレガシーシステムや端末(テキスト端末でのマウスの使用を参照)ではmouse-4とmouse-5、それ以外のシステムではすべてwheel-downとwheel-upがレポートされるでしょう。

水平スクロール用ホイールがある一部のマウス、それにタッチパッドも同じように水平スクロールをサポートしています。これらのイベントはXなどのレガシーシステムや端末ではmouse-6とmouse-7、それ以外のすべてのシステムではwheel-leftとwheel-rightがレポートされます。

たとえばMetaキーを押したままマウスの中ボタンをクリックのように、修飾キーとマウスイベントを組み合わせて特別なコマンドをトリガーさせることができます。この例だとイベント名はM-mouse-2になるでしょう。

タッチスクリーンのイベント処理にたいしてコマンドをバインドできるシステムもあります。この場合のイベント名はtouchscreen-updateとtouchscreen-endです。