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カレントバッファーのdefault
フェイスのフォントサイズを大きくするには、C-x C-+またはC-x
C-=、小さくするにはC-x C--をタイプします。デフォルトのフォントサイズ(グローバル)に復元するには、C-x
C-0とタイプします。これらのキーは、すべて同じコマンドtext-scale-adjust
にバインドされています。このコマンドは最後にタイプされたキーを判断してどの処理を行うかを判断、処理に応じてデフォルトフェイスの高さを変更してフォントサイズを調節します。
多くのフェイスの:height
属性には明確なセッティングがされておらず、高さをdefault
フェイスから継承するものがほとんどです。したがって上記のコマンドによってこれらのフェイスもスケーリングされます。
default
以外で:height
属性に明確なセッティングをもつフェイスでは、これらのフォントサイズの影響を受けません。ただしheader-line
フェイスは例外です。たとえ:height
属性に明確なセッティングがあっても、このフェイはスケーリングされます。
同様にマウスポインターがバッファーテキスト上にある際にCtrl修飾キーを押下してマウスホイールをスクロールすると、スクロール方向に応じて影響を受けるフェイスのフォントサイズを増加あるいは減少します。
これらのコマンドの最後のキーは、C-xを前置せず修飾キーなしで繰り返すことができます。たとえばC-x C-= C-= C-=とC-x C-= = =は、どちらもフェイスの大きさを3段階に大きくします。各ステップで大きくなる倍率は1.2です。この倍率を変更するには、変数text-scale-mode-step
をカスタマイズします。text-scale-adjust
コマンドに数引数0を指定すると、C-x
C-0とタイプしたのと同様に、デフォルトの大きさに復元します。
同様にフォントサイズをグローバルに変更するにはC-x C-M-+、C-x C-M-=、C-x
C-M--、C-x
C-M-0、あるいは修飾キーのCtrlとMetaを両方押したままマウスホイールをスクロールしてください。フォントのサイズがグローバルに変更された際のフレーズのリサイズを有効にするには、変数global-text-scale-adjust-resizes-frames
をカスタマイズしてください(Easy Customizationインターフェースを参照)。
コマンドtext-scale-increase
とtext-scale-decrease
は、C-x
C-+やC-x
C--と同じようにカレントバッファーのフォントサイズを増加または減少させます。キーをバインドする場合には、これらのコマンドのほうがtext-scale-adjust
より便利でしょう。
コマンドtext-scale-set
は、数引数でカレントバッファーのフォントサイズを絶対倍率で指定します。
上記のコマンドは、現在のフォント倍率が1以外のときは、自動的にマイナーモードtext-scale-mode
を有効にし、そうでない場合は無効にします。
コマンドtext-scale-pinch
はタッチパッドに2本の指を置いて、互いに近づけたり離したりというピンチジェスチャーを行った際に、指の間の距離にもとづいてテキストのサイズを拡大あるいは縮小します。このコマンドはサポートされているハードウェアをもつ一部のシステムでのみ利用できます。
コマンドmouse-wheel-text-scale
でもテキストのスケールの変更ができます。このコマンドは、通常はCtrlを押したままマウスホイールを動かすことにより実行されます。テキストのスケーリングはホイールを下方に動かすと拡大、上方に動かすと縮小されます。