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22.20 マウスの回避

グラフィカルな端末では、マウスポインターがEmacsフレームのテキストを隠してしまうことがありえます。この問題を避けるために、Emacsは2つの方法を提供します。

1番目の方法は、ユーザーが自己挿入文字をタイプしたとき、Emacsがマウスポインターを非表示にして、マウスポインターを動かしたときに、ポインターがEmacsフレームの内側にあるときは、再びポインターを表示する方法です。この機能を無効にするには、変数make-pointer-invisiblenilにセットしてください。ディスプレイのカスタマイズを参照してください。

2番目の方法はMouse Avoidance(マウス回避)モードを使って、マウスポインターをポイントから遠ざける方法です。Mouse Avoidanceモードを使うには、変数mouse-avoidance-modeをカスタマイズします。この変数にさまざまな値をセットすることにより、マウスを遠ざけるいくつかの方法を選択できます。

banish

キーが押されたらポインターをフレームの隅に移動します。ポインターをどこに遠ざけるかは、変数mouse-avoidance-banish-positionでカスタマイズできます。

exile

カーソルがポインターに近づきすぎたときだけポインターを遠ざけて、カーソルが離れたらポインターを元に戻します。

jump

カーソルがポインターに近づきすぎたら、ランダムな方向と距離にポインターを移動します。

animate

jumpと同様ですが、移動モーションをアニメ化します。

cat-and-mouse

animateと同じです。

proteus

animateと同様ですが、マウスポインターの外見も変更します。

コマンドM-x mouse-avoidance-modeを使って、このモードを有効にすることもできます。Mouse Avoidanceモードがマウスを移動したときは、常にそのフレームを前に表示します。