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Font
Lockモードのテキストのハイライト方法を制御する変数がいくつかあります。しかしメジャーモードはこれらの変数を直接セットするべきではありません。かわりにメジャーモードはバッファーローカル変数としてfont-lock-defaults
をセットするべきです。Font
Lockモードが有効なときは、他のすべての変数をセットするためにこの変数に割り当てられた値が使用されます。
この変数は、そのモード内のテキストをフォント表示する方法を指定するために、メジャーモードによりセットされる。この変数は、セットした際に自動的にバッファーローカルになる。変数の値がnil
の場合、Font
Lockモードはハイライトを行わず、バッファー内のテキストに明示的にフェイスを割り当てるために、‘Faces’メニュー(メニューバーの‘Edit’の下の‘Text
Properties’)を使用できる。
非nil
なら値は以下のようであること:
(keywords [keywords-only [case-fold [syntax-alist [syntax-begin other-vars…]]]])
1つ目の要素keywordsは検索ベースのフォント表示を制御するfont-lock-keywords
の値を間接的に指定する。値にはシンボル、変数、またはfont-lock-keywords
にたいして使用するリストが値であるような関数を指定できる。またそれぞれのシンボルがフォント表示の可能なレベルであるような、いくつかのシンボルからなるリストも指定できる。この場合には、1つ目のシンボルはフォント表示の‘モードデフォルト(mode
default)’レベル、次のシンボルはフォント表示のレベル1、その次はレベル2、...のようになる。‘モードデフォルト’レベルは通常はレベル1と等しい。これはfont-lock-maximum-decoration
がnil
値をもつとき使用される。Levels of Font Lockを参照のこと。
2つ目の要素keywords-onlyは変数font-lock-keywords-only
の値を指定する。これが省略またはnil
なら、(文字列とコメントの)構文的フォント表示も行われる。非nil
なら構文的フォント表示は行われない。Syntactic Font Lockを参照のこと。
3つ目の要素case-foldはfont-lock-keywords-case-fold-search
の値を指定する。非nil
なら検索ベースフォント表示の間、Font
Lockモードはcaseの違いを無視する。
4つ目の要素syntax-alistが非nil
なら、それは(char-or-string
.
string)
という形式のコンスセルのリストであること。これらは構文的フォント表示にたいする構文テーブルのセットアップに使用される。結果となる構文テーブルはfont-lock-syntax-table
に格納される。syntax-alistが省略またはnil
なら、構文的フォント表示はsyntax-table
関数によりリターンされる構文テーブルを使用する。Syntax Table Functionsを参照のこと。
5つ目の要素syntax-beginは、font-lock-beginning-of-syntax-function
の値を指定する。この変数はnil
にセットして、かわりにsyntax-begin-function
の使用を推奨する。
(もしあれば)残りすべての要素はまとめてother-varsと呼ばれる。これらの要素はすべて(variable
.
value)
という形式をもつこと。これはvariableをバッファーローカルにしてから、それにvalueをセットすることを意味する。これらother-varsを使用して、最初の5つの要素による制御とは別にフォント表示に影響する他の変数をセットできる。Other Font Lock Variablesを参照のこと。
モードがfont-lock-face
プロパティ追加により明示的にテキストをフォント表示する場合には、自動的なフォント表示すべてをオフにするためにfont-lock-defaults
に(nil
t)
を指定できます。しかしこれは必須ではありません。font-lock-face
を使用して何かをフォント表示して、それ以外の部分のテキストを自動的にフォント表示するようにセットアップすることが可能です。