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27.15 バッファー表示の追加オプション

さまざまなユーザーオプションによりdisplay-bufferの標準のディスプレイアクション(Choosing Windowを参照)を変更できます。

User Option: pop-up-windows

この変数の値が非nilなら、display-bufferは表示のために既存のバッファーを分割して新たなウィンドウを作成できる。

この変数は主に後方互換のために提供される。値がnilのときはアクション関数display-buffer-pop-up-window (Display Action Functionsを参照)を呼び出すだけのdisplay-buffer-fallback-action内の特別なメカニズムを経由してdisplay-bufferにしたがう。この変数はdisplay-buffer-alist等により直接指定できる、display-buffer-pop-up-window自体からは参照されない。

User Option: split-window-preferred-function

この変数はバッファーを表示する新たなウィンドウを作成するためにウィンドウを分割する関数を指定する。これは実際にウィンドウを分割するためにアクション関数display-buffer-pop-up-windowにより使用される(Display Action Functionsを参照)。

デフォルト値split-window-sensiblyは以下で説明する。値はウィンドウを引数とする関数でなければならず、(要求されたバッファーを表示するために使用されるであろう)新たなウィンドウ、またはnil (分割の失敗を意味する)をリターンしなければならない。

Function: split-window-sensibly &optional window

この関数はwindowを分割して新たに作成したウィンドウをリターンする。windowを分割できなければnilをリターンする。windowが省略またはnilの場合のデフォルトは選択されたウィンドウ。

この関数はウィンドウが分割できるかどうか判断する際の通常のルールにしたがう(Splitting Windowsを参照)。最初にまずsplit-height-threshold (以下参照)とその他が課す制約の下に新たなウィンドウが下になるように分割を試みる。これが失敗したらsplit-width-threshold (以下参照)が課す制約の下に新たなウィンドウが右になるように分割を試みる。これが失敗かつそのウィンドウがそのフレームの唯一のウィンドウなら、この関数はsplit-height-thresholdを無視して新たなウィンドウが下になるように再度分割を試みる。これも同様に失敗したら、この関数は諦めてnilをリターンする。

User Option: split-height-threshold

これはsplit-window-sensiblyにより使用される変数であり、ウィンドウを分割して新たなウィンドウを下に配置するかどうかを指定する。整数なら元のウィンドウが最低でもその行数なければ分割せず、nilならこの方法では分割しないことを意味する。

User Option: split-width-threshold

これはsplit-window-sensiblyにより使用される変数であり、ウィンドウを分割して新たなウィンドウを右に配置するかどうかを指定する。整数なら元のウィンドウが最低でもその列数なければ分割せず、nilならこの方法では分割しないことを意味する。

User Option: even-window-sizes

この変数が非nilなら、display-bufferが既存ウィンドウを再利用する際は常にウィンドウサイズを選択されたウィンドウを均等にして、そのウィンドウを選択されたウィンドウに隣接させる。

値がwidth-onlyなら再利用されるウィンドウが選択されたウィンドウの左か右にあり、かつ選択されたウィンドウが再利用されるウィンドウより広い場合のみサイズは均等になる。値がheight-onlyなら再利用されるウィンドウが選択されたウィンドウの上か下にあり、かつ選択されたウィンドウが再利用されるウィンドウより高い場合のみサイズは均等になる。その他の非nil値は、選択されたウィンドウと再利用されるウィンドウをコンビネーション的に比較して選択されたウィンドウの方が大ならサイズを均等にすることを意味する。

User Option: pop-up-frames

この変数の値が非nilなら、新たにフレームを作成することによりdisplay-bufferがバッファーを表示できることを意味する。デフォルトはnil

nil値はdisplay-bufferがすでにbuffer-or-nameを表示しているウィンドウを探す際に、選択されたフレームだけでなく可視およびアイコン化されたフレームを検索できることも意味する。

この変数は主に後方互換のために提供されている。値が非nilのときはアクション関数display-buffer-pop-up-frame (Display Action Functionsを参照)を呼び出すだけのdisplay-buffer-fallback-action内の特別なメカニズムを経由してdisplay-bufferにしたがう。この変数はdisplay-buffer-alist等により直接指定できる、display-buffer-pop-up-window自体からは参照されない(これはウィンドウの分割前に行われる)。この変数はdisplay-buffer-alist等により直接指定できるdisplay-buffer-pop-up-frame自体からは参照されない。

User Option: pop-up-frame-function

この変数はバッファーを表示する新たなウィンドウを作成するためにフレームを作成する関数を指定する。これはアクション関数display-buffer-pop-up-frameにより使用される(Display Action Functionsを参照)。

値はフレーム、またはフレームを作成できなかったらnilをリターンする引数をとらない関数であること。デフォルト値はpop-up-frame-alist (以下参照)により指定されるパラメーターを使用してフレームを作成する関数。

User Option: pop-up-frame-alist

この変数はフレームを新たに作成するためのpop-up-frame-functionのデフォルト関数により使用されるフレームパラメーター(Frame Parametersを参照)のalistを保持する。デフォルトはnil

User Option: same-window-buffer-names

選択されたウィンドウ内に表示されるべきバッファー名のリスト。このリスト内にバッファーの名前があれば、display-bufferは選択されたウィンドウ内にそのバッファーを表示することによりそのバッファーを処理する。

User Option: same-window-regexps

選択されたウィンドウ内に表示されるバッファーを指定する正規表現のリスト。バッファー名がこのリスト内の正規表現のいずれかにマッチする場合には、display-bufferは選択されたウィンドウ内にそのバッファーを表示することによりそのバッファーを処理する。

Function: same-window-p buffer-name

この関数はbuffer-nameという名前のバッファーをdisplay-bufferで表示する場合に、それが選択されたウィンドウ内に表示されるバッファーならtをリターンする。