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37.12 フェイス

フェイス(face)とはフォント、フォアグラウンドカラー、バックグラウンドカラー、オプションのアンダーライン等のテキストを表示するためのグラフィカルな属性のコレクションのことです。フェイスはEmacsがバッファー内や、同様にモードラインのようなフレームの他の部分でテキストを表示する方法を制御します。

フェイスを表現する1つの方法として(:foreground "red" :weight bold)のような属性のプロパティリストがあります。このようなリストはanonymousフェイス(anonymous face)と呼ばれます。たとえばfaceテキストプロパティとしてanonymousフェイスを割り当てることができ、Emacsは指定された属性でテキストを表示するでしょう。Special Propertiesを参照してください。

より一般的にはフェイスはフェイス名(face name)を通じて参照されます。これはフェイス属性のセットに関連付けられたLispシンボル19です。名前つきフェイスはdeffaceマクロを使用して定義できます(Defining Facesを参照)。Emacsにはいくつかの標準名前つきフェイスが同梱されています(Basic Facesを参照)。

Emacsの多くの箇所で名前つきフェイスが要求されていて、anonymousフェイスは受け入れられません。これらにはAttribute Functionsに記述される関数、および変数font-lock-keywords (Search-based Fontificationを参照)が含まれます。特に明記しないかぎり名前つきフェイスの参照に限定して用語フェイスを使用することにします。

Function: facep object

この関数はobjectが名前つきフェイス(フェイス名の役目をもつLispシンボルか文字列)なら非nil、それ以外ならnilをリターンする。


Footnotes

(19)

後方互換のため、フェイス名の指定に文字列も使用できます。これは同名のLispシンボルと等価です。