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ファイルは一般的に名前で参照され、これはEmacsでも他と同様です。Emacsではファイル名は文字列で表現されます。ファイルを操作する関数はすべてファイル名引数に文字列を期待します。
ファイル自体の操作に加えて、Emacs Lispプログラムでファイル名を処理する必要(ファイル名の一部を取得して関連するファイル名構築にその一部を使用する等)がしばしばあります。このセクションではファイル名を扱う方法を説明します。
このセクションの関数は実際にファイルにアクセスする訳ではないので、既存のファイルやディレクトリーを参照しないファイル名を処理できます。
MS-DOSやMS-Windowsでは、(実際にファイルを操作する関数と同様)これらの関数はMS-DOSとMS-Windowsのファイル名構文を受け入れます。この構文はPOSIX構文のようにバックスラッシュでコンポーネントを区切りますが、これらの関数は常にPOSIX構文をリターンします。これによりPOSIX構文でファイル名を指定するLispプログラムが変更なしですべてのシステムで正しく機能することが可能になります14。
• File Name Components: | ファイル名のディレクトリー部分と、それ以外。 | |
• Relative File Names: | カレントディレクトリーにたいして相対的なファイル名。 | |
• Directory Names: | ディレクトリーとしてのディレクトリー名と、ファイルとしてのファイル名の違い。 | |
• File Name Expansion: | 相対ファイル名から絶対ファイル名への変換。 | |
• Unique File Names: | 一時ファイル用の名前の生成。 | |
• File Name Completion: | 与えられたファイル名にたいする補完を探す。 | |
• Standard File Names: | パッケージが固定されたファイル名を使用する際に、種々のオペレーティングシステムをシンプルに処理する方法。 |
MS-WindowsバージョンのEmacsはCygwin環境用にコンパイルされており、2つのファイル名構文の変換にcygwin-convert-file-name-to-windows
とcygwin-convert-file-name-from-windows
を使用できます。