Next: Terminal-Specific, Previous: Startup Summary, Up: Starting Up [Contents][Index]
Emacsの開始時は通常はユーザーのinitファイル(init file)のロードを試みます。これはユーザーのホームディレクトリー内にある.emacsか.emacs.elという名前のファイル、あるいはホームディレクトリーの.emacs.dという名前のサブディレクトリー内にあるinit.elという名前のファイルのいずれかのファイルです。
コマンドラインスイッチ‘-q’、‘-Q’、‘-u’はinitファイルを探すべきか、およびどこで探すべきかを制御します。‘-u
user’はそのユーザーではなくuserのinitファイルのロードを指示しますが、‘-q’
(‘-Q’のほうが強力)はinitファイルをロードしないことを指示します。Entering Emacs in The
GNU Emacs
Manualを参照してください。いずれのオプションも指定されていなければユーザーのホームディレクリーからinitファイルを探すために、Emacsは環境変数LOGNAME
、USER
(ほとんどのシステム)、またはUSERNAME
(MSシステム)を使用します。この方法によりたとえsuしていたとしても、依然としてEmacsはそのユーザー自身のinitファイルをロードできるのです。これらの環境変数が存在していなくてもEmacsはユーザーIDからユーザーのホームディレクトリーを探します。
インストールしたEmacsによってはdefault.elというLispライブラリーのデフォルトinitファイル(default
init file)が存在するかもしれません。Emacsはライブラリーの標準検索パスからこのファイルを探します(How Programs Do Loadingを参照)。このファイルはEmacsディストリビューション由来ではありません。このファイルはローカルなカスタマイズを意図しています。デフォルトinitファイルが存在する場合には常にこのファイルがEmacs開始時にロードされます。しかしユーザー自身のinitファイルが存在する場合にはそれが最初にロードされます。それによりinhibit-default-init
が非nil
値にセットされた場合には、Emacsは後続するdefault.elファイルのロードを行いません。batchモードまたは‘-q’
(または‘-Q’)を指定した場合には、Emacsは個人的なinitファイルトでデフォルトinitファイのいずれもロードしません。
サイトのカスタマイズのためのファイルはsite-start.elです。Emacsはユーザーのinitファイルの前にこれをロードします。オプション‘--no-site-file’により、このファイルのロードを抑制できます。
この変数はユーザーのinitファイルの前にロードするサイト用のカスタマイズファイルを指定する。通常の値は"site-start"
。実際に効果があるようにこれを変更するには、Emacsのdump前に変更するのが唯一の方法である。
一般的に必要とされる.emacsファイルのカスタマイズ方法についてはInit File Examples in The GNU Emacs Manualを参照のこと。
この変数が非nil
ならEmacsがデフォルトの初期化ライブラリーファイルをロードするのを防ぐ。デフォルト値はnil
。
このノーマルフックはすべてのinitファイル(site-start.el、ユーザーのinitファイル、およびdefault.el)のロード直前に一度実行される(実際に効果があるようにこれを変更するにはEmacsのdump前に変更するのが唯一の方法)。
このノーマルフックはすべてのinitファイル(site-start.el、ユーザーのinitファイル、およびdefault.el)のロード直後、端末固有ライブラリーのロードとコマンドラインアクション引数の処理の前に一度実行される。
このノーマルフックはコマンドライン引数の処理直後に一度実行される。batchモードではEmacsはこのフックを実行しない。
このノーマルフックはemacs-startup-hook
と非常に類似している。このフックは若干遅れてフレームパラメーターのセット後に実行されるのが唯一の違い。window-setup-hookを参照のこと。
この変数はユーザーのinitファイルの絶対ファイル名を保持する。実際にロードされたinitファイルが.emacs.elcのようにコンパイル済なら、値はそれに対応するソースファイルを参照する。
この変数は.emacs.dディレクトリーの名前を保持する。これはMS-DOS以外のプラットフォームでは~/.emacs.d。