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40.4 ユーザーの識別

Variable: init-file-user

この変数はEmacsによりどのユーザーのinitが使用されるべきか — なければnilをリターンする。""はログイン時のオリジナルのユーザーをリターンする。この値は‘-q’や‘-u user’のようなコマンドラインオプションを反映する。

カスタマイズ関連のファイルや、他の類の短いユーザープロファイルをロードするLispパッケージは、それをどこで探すか判断するためにこの変数にしたがうこと。これらのLispパッケージはこの変数内で見つかったユーザー名のプロファイルをロードすること。init-file-usernilなら‘-q’、‘-Q’、または‘-batch’オプションが使用されたことを意味しており、その場合にはLispパッケージはカスタマイズファイルやユーザープロファイルを何もロードするべきではない。

User Option: user-mail-address

これはEmacsを使用中のユーザーの電子メールアドレスを保持する。

Function: user-login-name &optional uid

この関数はユーザーのログイン名をリターンする。これはいずれかがセットされていれば環境変数LOGNAMEUSERを使用する。それ以外なら値は実UIDではなく実効UIDにもとづく。

uid (数字)を指定するとuidに対応するユーザー名、そのようなユーザーが存在しなければnilが結果となる。

Function: user-real-login-name

この関数はEmacsの実UIDに対応するユーザー名をリターンする。これは実効UID、および環境変数LOGNAMEUSERを無視する。

Function: user-full-name &optional uid

この関数はログインユーザーの完全名、環境変数NAMEがセットされていればその値をリターンする。

EmacsプロセスのユーザーIDが既知のユーザーに不一致(かつ与えられたNAMEが未セット)なら結果は"unknown"

uidが非nilなら数字(ユーザーID)か文字列(ログイン名)であること。その場合にはuser-full-nameはそのユーザー名かログイン名に対応する完全名をリターンする。未定義のユーザー名かログイン名を指定するとnilをリターンする。

シンボルuser-login-nameuser-real-login-nameuser-full-nameは変数であると同時に関数でもあります。関数の場合には、その名前の変数と同じ値をリターンします。これらの変数を使えば対応する関数が何をリターンするべきかを告げることによりEmacsを騙すことができます。またフレームタイトルの構築においても、これらの関数は有用です(Frame Titlesを参照)。

Function: user-real-uid

この関数はユーザーの実UIDをリターンする。この値は、(非現実的だが)そのUIDがLisp整数の範囲を超える程大きいような場合には浮動小数点数になるかもしれない。

Function: user-uid

この関数はユーザーの実効UIDをリターンする。値は浮動小数点数かもしれない。

Function: group-gid

この関数はユーザーの実効GIDをリターンする。値は浮動小数点数かもしれない。

Function: group-real-gid

この関数はユーザーの実GIDをリターンする。値は浮動小数点数かもしれない。

Function: system-users

この関数はシステム上のユーザー名をリストする文字列リストをリターンする。この情報をEmacsが取得できなければuser-real-login-nameの値だけを含んだリストをリターンする。

Function: system-groups

この関数はシステム上のグループ名をリストする文字列リストをリターンする。この情報をEmacsが取得できなければリターン値はnil