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Emacsはイメージをより効果的に再表示できるようにイメージをキャッシュします。Emacsがイメージを表示する際には、既存のイメージ仕様が望む仕様とequal
なイメージキャッシュを検索します。マッチが見つかったらイメージはキャッシュから表示され、それ以外ではイメージは通常のようにロードされます。
この関数はフレームframeのイメージキャッシュから仕様specのイメージを削除する。イメージ仕様の比較にはequal
を使用する。frameがnil
の場合のデフォルトは選択されたフレーム。frameがt
ならイメージはすべての既存フレームでフラッシュされる。
Emacsの現実装では各グラフィカル端末はイメージキャッシュを処理して、それはその端末上のすべてのフレームにより共有される(Multiple Terminalsを参照)。つまりあるフレームでイメージをリフレッシュすると、同一端末上の他のすべてのフレームでもリフレッシュされる。
image-flush
の1つの用途はEmacsにイメージファイルの変更を伝えることです。イメージ仕様が:file
プロパティを含む場合には、そのイメージの初回表示時にファイルコンテンツにもとづいてイメージがキャッシュされます。たとえその後にファイルが変更されても、Emacsはそのイメージの古いバージョンを表示し続けます。image-flush
を呼び出すことによりそのイメージはキャッシュからフラッシュされて、イメージの表示が次回必要になった際にEmacsにファイルの再読み込みを強制します。
image-flush
の他の用途はメモリー節約です。Lispプログラムでimage-cache-eviction-delay
(以下参照)より遥かに短い期間に多数の一時イメージを作成する場合には、Emacsが自動的に行うことを待たずに自身で使用されていないイメージのフラッシュを選択できます。
この関数はイメージキャッシュ内に格納されたすべてのイメージを削除してイメージキャッシュをクリアーする。filterが省略かnil
なら選択されたフレームにたいしてキャッシュをクリアーする。filterがフレームなら、そのフレームにたいしてキャッシュをクリアーする。filterがt
なら、すべてのイメージキャッシュをクリアーする。それ以外ならfilterはファイル名として解釈されて、すべてのイメージキャッシュからそのファイル名に関連付けられたすべてのイメージを削除する。
イメージキャッシュ内のイメージが指定された期間内に表示されなければ、Emacsはそれをキャッシュから削除して割り当てられたメモリーを解放します。
この変数は表示されることなくイメージがキャッシュ内に残留できる秒数を指定する。あるイメージがこの秒数の間に表示されなければ、Emacsはそれをイメージキャッシュから削除する。
ある状況下では、もしキャッシュ内のイメージ数が大きくなり過ぎた場合には実際の立ち退き遅延(eviction delay)はこれより短くなり得る。
値がnil
なら明示的にキャッシュをクリアーした場合を除き、Emacsはキャッシュからイメージを削除しない。このモードはデバッグ時に有用かもしれない。
この関数はカレントイメージキャッシュの総バイト数をリターンする。たとえば24ビットカラーでサイズ200x100のイメージのキャッシュサイズは60000バイト。