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22.7.10 その他のシステムイベント

他にもシステム内での出来事を表現するイベント型がいくつかあります。

(delete-frame (frame))

このイベントの種類はユーザーがウィンドウマネージャーに特定のウィンドウを削除するコマンドを与えたことを示し、Emacsのフレームにたいして発生する。

フレーム削除(delete-frame)イベントの標準的な定義ではframeが削除される。

(iconify-frame (frame))

このイベントの種類はウィンドウマネージャーを使用してユーザーがframeをアイコン化したことを示す。標準的な定義はignore。これはそのフレームがすでにアイコン化されているので、Emacsが行う必要のことは何もないからである。このイベント型の目的は、望むならこのようなイベントの追跡を可能にしておくためである。

(make-frame-visible (frame))

このイベントの種類はウィンドウマネージャーを使用してユーザーがframeを非アイコン化したことを示す。標準的な定義はignore。これは、そのフレームがすでに可視化されているので、Emacsが行う必要のことは何もないからである。

(wheel-up position)
(wheel-down position)

この種類のイベントはマウスホイールを移動したことにより発生する。position要素はそのイベント発生時のマウスカーソル位置を指定するマウス位置リスト(Click Eventsを参照)。

この種類のイベントはある種のシステムでのみ発生する。いくつかのシステムでは、かわりにmouse-4mouse-5が使用される。可搬性のあるコードとするためには、マウスホイールにたいしてどのイベント型が期待されるかを決定するためにmwheel.el内で定義されている変数mouse-wheel-up-eventmouse-wheel-down-eventを使用すること。

(drag-n-drop position files)

この種類のイベントはEmacs外部アプリケーション内でファイルグループが選択されて、それがEmacsフレーム内にドラッグアンドドロップされたときに発生する。

要素positionは、そのイベント位置を記述しマウスクリックイベントで使用されるフォーマット(Click Eventsを参照)と同じ。要素filesはドラッグアンドドロップされたファイル名のリスト。通常はそれらのファイルをvisitすることによってこのイベントは処理される。

この種類のイベントは現在のところある種のシステムでのみ生成される。

help-echo

この種類のイベントは、テキストプロパティhelp-echoをもつバッファーテキスト部分上にマウスポインターが移動したときに生成される。生成されるイベントは以下の形式をもつ:

(help-echo frame help window object pos)

イベントパラメーターの正確な意味とヘルプテキストを表示するためにこれらのパラメーターを使用する方法は、Text help-echoで説明されている。

sigusr1
sigusr2

これらのイベントはEmacsプロセスがシグナルSIGUSR1SIGUSR2を受け取ったときに生成される。シグナルは追加情報を運搬しないので追加データは含まれない。これらのシグナルはデバッグに有用(Error Debuggingを参照)。

ユーザーシグナルをcatchするためには、special-event-map (Controlling Active Mapsを参照)内で対応するイベントにバインドする。そのコマンドは引数なしで呼び出され、last-input-event内の特定のシグナルイベントが利用できる(Event Input Miscを参照)。たとえば:

(defun sigusr-handler ()
  (interactive)
  (message "Caught signal %S" last-input-event))

(define-key special-event-map [sigusr1] 'sigusr-handler)

シグナルハンドラーをテストするために、自身でEmacsにシグナルを送信できる:

(signal-process (emacs-pid) 'sigusr1)
language-change

この種類のイベントはMS-Windows上で入力言語が変更されたときに生成される。これは通常はキーボードキーが異なる言語の文字でEmacsに送られることを意味する。生成されるイベントは以下の形式をもつ:

(language-change frame codepage language-id)

ここでframeは言語が変更されたときカレントだったフレーム、codepageは新たなコードページ番号(codepage number)、language-idは新たな入力言語の数値IDである。codepageに対応するコーディングシステム(Coding Systemsを参照)は、cpcodepagewindows-codepagelanguage-idを文字列に変更する(たとえばset-language-environmentのようなさまざまな言語依存機能にたいしこれを使用する)には、以下のようにw32-get-locale-info関数を使用する:

;; 英語にたいする"ENU"のような言語の省略形を取得する
(w32-get-locale-info language-id)
;; "English (United States)"のような
;; その言語の完全な英語名を取得する
(w32-get-locale-info language-id 4097)
;; その言語の完全なローカライズ名を取得する
(w32-get-locale-info language-id t)

キーシーケンスの途中、つまりプレフィクスキーの後にこれらのイベントの1つが到着すると、複数イベントキー内ではなくその前か後にそのイベントが到着するようにEmacsはそのイベントを記録する。

いくつかのdelete-frameのようなスペシャルイベントは、デフォルトではEmacsコマンドを呼び出します(他のイベントはバインドされない)。special-event-mapを通じて、あるスペシャルイベントがコマンドを呼び出すようにすることができます。このマップでファンクションキーにバインドしたコマンドは、last-input-event内でそれが呼び出された完全なイベントを調べることができます。Special Eventsを参照してください。