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28.7 読み取り専用のバッファー

あるバッファーが読み取り専用(read-only)の場合には、たとえスクロールやナローイングによってファイルのコンテンツのビューを変更しても、そのコンテンツを変更することはできません。

読み取り専用バッファーは、2つのタイプの状況において使用されます:

Variable: buffer-read-only

このバッファーローカル変数は、そのバッファーが読み取り専用かどうかを指定する。この変数が非nilならそのバッファーは読み取り専用。しかしテキストプロパティinhibit-read-onlyをもつ文字は依然として編集可能。inhibit-read-onlyを参照のこと。

Variable: inhibit-read-only

この変数が非nilなら、読み取り専用バッファー、およびその実際の値に依存して、一部もしくはすべての読み取り専用文字が変更されている。バッファー内の読み取り専用文字とはテキストプロパティread-onlyが非nilの文字。テキストプロパティについての詳細はSpecial Propertiesを参照のこと。

inhibit-read-onlytなら、すべてのread-only文字プロパティは効果がなくなる。inhibit-read-onlyがリストの場合には、read-only文字プロパティがリストのメンバーなら効果がなくなる(比較はeqで行われる)。

Command: read-only-mode &optional arg

これはバッファーローカルなマイナーモードRead Onlyモードにたいするモードコマンド。このモードが有効なときは、そのバッファーのbuffer-read-onlyは非nil。無効なときは、そのバッファーのbuffer-read-onlynil。呼び出す際の慣習は、他のマイナーモードコマンドの慣習と同じ(Minor Mode Conventionsを参照)。

このマイナーモードは他のマイナーモードとは異なり、主にbuffer-read-onlyにたいするラッパーの役目を果たし、別個にread-only-mode変数は存在しない。Read Onlyモードが無効なときでも、read-onlyテキストプロパティが非nilの文字は読み取り専用のままである。一時的にすべての読み取り専用ステータスを無視するには上述のinhibit-read-onlyをバインドすること。

Read Onlyモードを有効にする際、このモードコマンドはオプションview-read-onlyが非nilならViewモードも有効にする。Miscellaneous Buffer Operations in The GNU Emacs Manualを参照のこと。Read Onlyモードを無効にする際に、もしもViewモードが有効ならViewモードも無効にする。

Function: barf-if-buffer-read-only &optional position

この関数はカレントバッファーが読み取り専用ならbuffer-read-onlyエラーをシグナルする。position (デフォルトはポイント位置)のテキストのテキストプロパティinhibit-read-onlyがセットされていればエラーは発生しないだろう。

カレントバッファーが読み取り専用の場合にエラーをシグナルする他の方法については、Using Interactiveを参照のこと。