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30.9 ミニバッファーとフレーム

それぞれのフレームは通常は下端に自身のミニバッファーウィンドウをもち、フレームが選択された際は常にそれを使用します。このウィンドウは関数minibuffer-windowで取得できます(ミニバッファーのウィンドウを参照)。

しかしミニバッファーをもたないフレームも作成できます。そのようなフレームは、別のフレームのミニバッファーを使用しなければなりません。この別フレームはそのフレームにたいする代替えミニバッファーフレーム(surrogate minibuffer frame)としての役目を果たし、そのフレームが生きているかぎりdelete-frameで削除することはできなくなります(フレームの削除を参照)。

フレームパラメーターminibufferにより、フレーム作成時に(別フレーム上にある)使用するミニバッファーを明示的に指定できます(バッファーのパラメーターを参照)。これを行わない場合には変数default-minibuffer-frameの値であるようなフレーム内でミニバッファーを探します。この値はミニバッファーをもつフレームである必要があります。

ミニバッファーのみのフレームを使用する場合には、ミニバッファーにエンター時にそのフレームを前面に移動(raise)したいと思うかもしれません。その場合には変数minibuffer-auto-raisetをセットします。フレームのraise、lower、re-stackを参照してください。

Variable: default-minibuffer-frame

この変数はデフォルトでミニバッファーウィンドウとして使用するフレームを指定する。これは既存のフレームには影響しない。これはカレント端末にたいして常にローカルであり、バッファーローカルにはできない。複数の端末を参照のこと。