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3.5 数値の変換

整数の浮動小数への変換には関数floatを使用します。

Function: float number

これは浮動小数点数に変換されたnumberをリターンする。すでにnumberが浮動小数点数ならfloatはそれを変更せずにリターンする。

浮動小数点数を整数に変換する関数が4つあります。これらは浮動小数点数を丸める方法が異なります。これらはすべて引数number、およびオプション引数としてdivisorを受け取ります。引数は両方とも整数か浮動小数点数です。divisornilのこともあります。divisornilまたは省略された場合、これらの関数はnumberを整数に変換するか、それが既に整数の場合は変更せずにリターンします。divisorが非nilなら、これらの関数はnumberdivisorで除して結果を整数に変換します。divisorが(整数か浮動小数かに関わらず)0の場合、Emacsはarith-errorエラーをシグナルします。

Function: truncate number &optional divisor

これは0に向かって丸めることにより整数に変換したnumberをリターンする。

(truncate 1.2)
     ⇒ 1
(truncate 1.7)
     ⇒ 1
(truncate -1.2)
     ⇒ -1
(truncate -1.7)
     ⇒ -1
Function: floor number &optional divisor

これは下方(負の無限大に向かって)に丸めることにより整数に変換したnumberをリターンする。

divisorが指定された場合には、modに相当する種類の除算演算を使用して下方に丸めを行う。

(floor 1.2)
     ⇒ 1
(floor 1.7)
     ⇒ 1
(floor -1.2)
     ⇒ -2
(floor -1.7)
     ⇒ -2
(floor 5.99 3)
     ⇒ 1
Function: ceiling number &optional divisor

これは上方(正の無限大に向かって)に丸めることにより整数に変換したnumberをリターンする。

(ceiling 1.2)
     ⇒ 2
(ceiling 1.7)
     ⇒ 2
(ceiling -1.2)
     ⇒ -1
(ceiling -1.7)
     ⇒ -1
Function: round number &optional divisor

これはもっとも近い整数に向かって丸めることにより、整数に変換したnumberをリターンする。2つの整数から等距離にある値の丸めでは、偶数の整数をリターンする。

(round 1.2)
     ⇒ 1
(round 1.7)
     ⇒ 2
(round -1.2)
     ⇒ -1
(round -1.7)
     ⇒ -2