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ファイルをコンパイルするとき、オプションでダイナミック関数ロード(dynamic function loading)機能(laxyロード(lazy loading)とも呼ばれる)を有効にできます。ダイナミック関数ロードでは、ファイルのロードでファイル内の関数定義は完全には読み込まれません。かわりに各関数定義にはそのファイルを参照するプレースホルダーが含まれます。それぞれ関数が最初に呼び出されるときにそのプレースホルダーを置き換えるために、ファイルから完全な定義が読み込まれます。
ファイルのロードがより高速になるだろうというのがダイナミック関数ロードの利点です。ユーザーが呼び出せる関数を多く含むファイルにとって、それらの関数のうち1つを使用したら多分残りの関数も使用するというのでなければ、これは利点になります。多くのキーボードコマンドを提供する特化したモードは、このパターンの使い方をする場合があります。ユーザーはそのモードを呼び出すかもしれませんが、使用するのはそのモードが提供するコマンドのわずか一部です。
ダイナミックロード機能には不利な点がいくつかあります:
このような問題は通常の状況でインストールされたEmacsファイルでは決して発生しません。しかしあなたが変更したLispファイルでは発生し得ます。それぞれのファイルをリコンパイルしたらすぐに新たなコンパイル済みファイルをリロードするのが、これらの問題を回避する一番簡単な方法です。
ダイナミックな関数ロードの使用により提供される利点がほとんど計測できないという経験から、この機能はEmacs 27.1以降は廃止されます。
コンパイル時に変数byte-compile-dynamic
が非nil
なら、バイトコンパイラーはダイナミック関数ロード機能を使用します。ダイナミックロードが望ましいのは特定のファイルにたいしてだけなので、この変数をグローバルにセットしないでください。そのかわりに、特定のソースファイルのファイルローカル変数でこの機能を有効にしてください。たとえばソースファイルの最初の行に以下のテキストを記述することにより、これを行うことができます:
-*-byte-compile-dynamic: t;-*-
これが非nil
なら、バイトコンパイラーはダイナミック関数ロード用にセットアップされたコンパイル済みファイルを生成する。
functionがバイトコード関数オブジェクトなら、それがまだ完全にロードされていなければ、バイトコンパイル済みのファイルからのfunctionのバイトコードのロードを完了させる。それ以外なら何も行わない。この関数は常にfunctionをリターンする。