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以下のフレームパラメーターはフォントとカラーの使用を制御します。
font-backend
フレーム上で文字の描画に使用するフォントバックエンド(font
backends)を優先順に指定するシンボルのリスト。CairoなしでビルドされたEmacsのXでの描画では現在のところx
(Xのコアフォントドライバー)、xft
(Xftフォントドライバー)、xfthb
(HarfBuzzテキストシェイピングをもつXftフォントドライバー)という3つのフォントバックエンドが潜在的に利用できる。Cairo描画つきでビルドされた場合にもX上のフォントバックエンドとしてx
、ftcr
(CairoのFreeTypeフォントドライバー)、ftcrhb
(HarfBuzzテキストシェイピングをもつCairo上のFreeTypeフォントドライバー)の3つが潜在的に利用できる。HarfBuzzつきでEmacsをビルドした場合には、非推奨のftcr
ドライバーの使用が可能であっても、デフォルトのフォントドライバーはftcrhb
となる。MS-Windowsでは現在のところgdi
(MS-Windowsのコアフォントドライバー)、uniscribe
(OTFフォントとTTFフォントにたいするUniscribeエンジンによるテキストシェイピングをもつフォントドライバー)、harfbuzz
(OTFフォントとTTFフォントにたいするHarfBuzzテキストシェイピングをもつフォントドライバー)という3つのフォントバックエンドが利用できる(Windows
Fonts in The GNU Emacs
Manualを参照)。同様にharfbuzz
も推奨される。Haikuでは複数のフォントドライバーが存在する可能性がある(Haiku
Fonts in The GNU Emacs Manualを参照)。
それ以外のシステムでは利用可能なフォントバックエンドは1つだけなので、このフレームパラメーターの変更は意味をもたない。
background-mode
このパラメーターはdark
かlight
のいずれかで、それぞれバックグラウンドを暗く(dark)するか、明るく(light)するかに対応する。
tty-color-mode
¶このパラメーターは端末上で使用するカラーモードを指定して、そのシステムの端末機能データベース(terminal capabilities
database、termcap)により与えられた端末のカラーサポートをオーバーライドする。値にはシンボルか数値を指定できる。数値なら使用するカラー数(および間接的にはそれぞれのカラーを生成するためのコマンド)を指定する。たとえば(tty-color-mode
. 8)
は標準的なテキストカラーにたいしてANSIエスケープシーケンスの使用を指定する。値-1はカラーサポートをオフに切り替える。
このパラメーターの値がシンボルなら、それはtty-color-mode-alist
の値を通じて数値を指定するもので、そのシンボルに割り当てられた数値がかわりに使用される。
screen-gamma
¶これが数値ならEmacsはすべてのカラーの輝度を調整するガンマ補正(gamma correction)を行う。値はディスプレイのスクリーンのガンマであること。
通常のPCモニターはスクリーンガンマが2.2なので、EmacsとXウィンドウのカラー値は一般的にそのガンマ値のモニター上で正しく表示するよう校正されている。screen-gamma
にたいして2.2を指定すると、それは補正が不必要であることを意味する。その他の値は通常のモニター上のガンマ値2.2で表示されるように、補正したカラーがスクリーン上に表示されることを意図された補正を要求する。
モニターが表示するカラーが明るすぎる場合には、screen-gamma
に2.2より小さい値を指定すること。これはカラーをより暗くする補正を要求する。スクリーンガンマの値1.5は、LCDカラーディスプレイにたいして良好な結果を与えるだろう。
alpha
¶このパラメーターは可変透明度(variable
opacity)をサポートするグラフィカルディスプレイ上でそのフレームの透明度を指定する。これは0から100の整数であるべきで0は完全な透明、100は完全な不透明を意味する。nil
値をもつこともでき、これはEmacsにフレームのopacityをセットしないよう告げる(ウィンドウマネージャーに委ねる)。
フレームが完全に見えなくなるのを防ぐために、変数frame-alpha-lower-limit
は透明度の最低限度を定義する。フレームパラメーターの値がこの変数の値より小さければEmacsは後者を使用する。デフォルトのframe-alpha-lower-limit
は20。
フレームパラメーターalpha
にはコンスセル(
も指定できる。ここでactive
.
inactive
)active
は選択時のフレームの透明度、inactive
は未選択時の透明度。
いくつかのウィンドウシステムは子フレーム(子フレームを参照)にたいしてalpha
パラメーターをサポートしない。
alpha-background
¶フレームのバックグラウンドの透明度をセットする。フレームパラメーターalpha
とは異なり、テキストは完全に不透明のままといったようにフォアグラウンド要素は保ちつつ、バックグラウンドの透明度だけを制御する。値は0から100の整数であり0は完全に透明、100(デフォルト)は完全に不透明を意味する。
以下は特定のフェイスの特定のフェイス属性と自動的に等しくなるので、ほぼ時代遅れとなったフレームパラメーターです(Standard Faces in The Emacs Manualを参照)。
font
フレーム内でテキストを表示するためのフォントの名前。これはシステムで有効なフォント名か、Emacsフォントセット名(フォントセットを参照)のいずれかであるような文字列。これはdefault
フェイスのfont
属性と等価。
foreground-color
文字に使用するカラー。これはdefault
フェイスの:foreground
属性と等価。
background-color
文字のバックグラウンドに使用するカラー。これはdefault
フェイスの:background
属性と等価。
mouse-color
マウスポインターのカラー。これはmouse
フェイスの:background
属性と等価。
cursor-color
ポイントを表示するカーソルのカラー。これはcursor
フェイスの:background
属性と等価。
border-color
これはフレームのボーダーのカラー。これはborder
フェイスの:background
属性と等価。
scroll-bar-foreground
非nil
ならスクロールバーのフォアグラウンドカラー。これはscroll-bar
フェイスの:foreground
属性と等価。
scroll-bar-background
非nil
ならスクロールバーのバックグラウンドカラー。これはscroll-bar
フェイスの:background
属性と等価。