以下はLisp InteractionモードのときにAuto Fillモードをオンに切り替えるためにモードフックに関数を追加する例です:
(add-hook 'lisp-interaction-mode-hook 'auto-fill-mode)
フック変数の値は関数のリストにする必要があります。通常のLisp機能を使用してこのリストを操作できますが、モジュール方式では以下で説明する関数add-hook
とremove-hook
を使用します。これらの関数はいくつかの異常な状況を処理して問題を回避します。
フックにlambda
式を配置しても機能しますが、これは混乱を招くので避けることを推奨します。2回目は記述を微妙に変えて同じlambda
式を追加すると、そのフックは等価な2つの別々の関数をもつことになります。それから一方を削除しても、もう一方は残り続けるでしょう。
この関数はフック変数に関数functionを追加する手軽な方法である。ノーマルフックと同じようにアブノーマルフックにたいしてもこの関数を使用できる。functionには正しい数の引数を受け付ける任意のLisp関数を指定できる。たとえば、
(add-hook 'text-mode-hook 'my-text-hook-function)
はtext-mode-hook
と呼ばれるフックにmy-text-hook-function
を追加する。
hook内にfunctionがすでに存在する場合(比較にはequal
を使用)、add-hook
は2回目の追加を行わない。
functionのプロパティpermanent-local-hook
が非nil
ならkill-all-local-variables
(またはメジャーモードを変更しても)はそのフック変数のローカル値から関数を削除しない。
ノーマルフックにたいしてフック関数は実行される順序に無関係であるようにデザインされるべきである。順序への依存はトラブルを招く。とはいえその順序は予測可能である。functionは通常はフックリストの先頭に追加されるので、(他のadd-hook
呼び出しがなければ)それは最初に実行される。
いくつかのケースではフック上の相対順序の制御が重要になる。オプション引数によりリストのどこに関数を挿入するべきかを指定できる。値は-100から100の数値であり、より大きい値では関数はリストの終端に近づく。depthのデフォルトは0であり、後方互換のために非nil
ならdepthを90と解釈する。さらにdepthが厳密に0より大なら、関数は同じdepthの関数の前ではなく後に追加される。あなたの関数の前(や後)に他の関数を配置する必要が絶対ないとは限らないので、100(や-100)のをdepthは決して使用しないこと。
add-hook
はhookがvoidのとき、または値が単一の関数の場合には、値を関数リストにセットまたは変更してそれらを扱うことができる。
localが非nil
なら、グローバルフックリストではなくバッファーローカルフックリストにfunctionを追加する。これはフックをバッファーローカルにして、そのバッファーローカルな値にt
を追加する。バッファーローカルな値へのt
の追加は、ローカル値と同じようにデフォルト値でもフック関数を実行するためのフラグである。
この関数はフック変数hookからfunctionを削除する。これはequal
を使用してfunctionとhook要素を比較するので、その比較はシンボルとラムダ式の両方で機能する。
localが非nil
なら、それはグローバルフックリストではなくバッファーローカルフックリストからfunctionを削除する。