2.6 循環オブジェクトの読み取り構文

複雑なLispオブジェクトでの共有された構造や循環する構造を表すために、リーダー構成‘#n=’と‘#n#’を使用することができます。

後でオブジェクトを参照するには、オブジェクトの前で#n=を使用します。その後で、他の場所にある同じオブジェクトを参照するために、#n#を使用することができます。ここでnは任意の整数です。たとえば以下は、1番目の要素が3番目の要素にも繰り替えされるリストを作成する方法です:

(#1=(a) b #1#)

これは、以下のような通常の構文とは異なります

((a) b (a))

これは1番目の要素と3番目の要素がそっくりなリストですが、これらは同じLispオブジェクトではありません。以下で違いを見ることができます:

(prog1 nil
  (setq x '(#1=(a) b #1#)))
(eq (nth 0 x) (nth 2 x))
     ⇒ t
(setq x '((a) b (a)))
(eq (nth 0 x) (nth 2 x))
     ⇒ nil

“要素”として自身を含むような循環する構造を作成するために、同じ構文を使用できます。以下は例です:

#1=(a #1#)

これは2番目の要素がそのリスト自身であるリストを作成します。これが実際にうまくいくのか、以下で確認できます:

(prog1 nil
  (setq x '#1=(a #1#)))
(eq x (cadr x))
     ⇒ t

変数print-circleを非nil値にバインドした場合、Lispプリンターは、循環および共有されるLispオブジェクトを記録するこの構文を生成することができます。出力に影響する変数を参照してください。

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