35.6.4 マッチデータの保存とリストア

以前に行った検索にたいするマッチデータを後で使用するために保護する必要があるなら、検索を行うかもしれない関数の呼び出し時に呼び出しの前後でマッチデータの保存とリストアを行う必要があるでしょう。以下はマッチデータ保存に失敗した場合に発生する問題を示す例です:

(re-search-forward "The \\(cat \\)")
     ⇒ 48
(foo)                   ; fooが他の検索を行うと
(match-end 0)
     ⇒ 61              ; 結果は期待する48と異なる!

save-match-dataでマッチデータの保存とリストアができます:

Macro: save-match-data body…

このマクロはbodyを実行して、その前後のマッチデータの保存とリストアを行う。リターン値はbody内の最後のフォームの値。

set-match-datamatch-dataを一緒に使用して、save-match-dataの効果を模倣することができます。以下はその方法です:

(let ((data (match-data)))
  (unwind-protect
      ...   ; 元のマッチデータを変更してもOK
    (set-match-data data)))

プロセスフィルター関数(プロセスのフィルター関数を参照)、およびプロセスセンチネル(センチネル: プロセス状態の変更の検知を参照)の実行時には、Emacsが自動的にマッチデータの保存とリストアを行います。

This page has generated for branch:work/emacs-30_69b16e5c63840479270d32f58daea923fe725b90, commit:5e3f74b56ff47b5bcef2526c70f53f749bbd45f6 to check Japanese translation.