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28.3.4 タグテーブルの選択

Emacsは常に、選択されたタグテーブルを1つもちます。タグテーブルにたいして機能するすべてのコマンドは、選択されたタグテーブルを使用します。タグテーブルを選択するには、M-x visit-tags-tableとタイプします。これは、引数としてタグテーブルファイル名を読み取ります。デフォルトディレクトリーのTAGSがデフォルトです。

Emacsは、タグテーブルを使用するまでは実際にタグテーブルの内容を読み込みません。visit-tags-tableが行うのは、ファイル名を変数tags-file-nameに格納するのがすべてなので、あなた自身でこの変数をセットしても同じことができます。この変数の初期値はnilです。この変数の値は、タグテーブルにたいして機能するすべてのコマンドに、使用するタグテーブルファイル名を知らせます。

タグテーブルがすでにロードされているときにvisit-tags-tableを使用すると、2つの選択肢が与えられます。つまり、タグテーブルのカレントリストに新しいタグを追加するか、あるいは新しいリストを開始することもできます。タグコマンドは、カレントリストのすべてのタグテーブルを使用します。新しいリストを開始した場合、他のもののかわりに、新しいタグテーブルが使用されます。カレントリストに新しいタグテーブルを追加した場合、それは他のものと同じように使用されます。

以下のようにして、変数tags-table-listに文字列のリストをセットすることにより、タグテーブルのリストを正確に指定できます:

(setq tags-table-list
      '("~/emacs" "/usr/local/lib/emacs/src"))

これは、タグコマンドがTAGSファイルを、~/emacsディレクトリーと/usr/local/lib/emacs/srcディレクトリーから探すよう指示します。上記で説明したように、順序は、対象にしているファイルと、どのタグテーブルがそのファイルを記述しているかに依存します。

tags-file-nametags-table-listの両方をセットしてはいけません。