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18.8 ファイルディレクトリー

ファイルシステムは、ファイルをディレクトリーにグループ化します。ディレクトリーリストは、ディレクトリーに含まれるファイルのリストです。Emacsはディレクトリーを作成および削除するコマンドを提供し、簡単な形式(ファイル名のみ)、および詳細な形式(サイズ、日付、その他の属性を含む)のディレクトリーリストを作成します。EmacsにはDiredと呼ばれるディレクトリーブラウザーも含まれています。詳細はDired(C-x dで呼び出せる)を参照してください。

C-x C-d dir-or-pattern RET

簡単なディレクトリーリストを表示します(list-directory)。

C-u C-x C-d dir-or-pattern RET

詳細なディレクトリーリストを表示します。

M-x make-directory RET dirname RET

dirnameという名前の新しいディレクトリーを作成します。

M-x delete-directory RET dirname RET

dirnameという名前のディレクトリーを削除します。もし空でない場合、それらを再帰的に削除するか尋ねます。

ディレクトリーリストを表示するコマンドは、C-x C-d (list-directory)です。これはミニバッファーを使って、リストを表示するディレクトリーと、リストするファイルを指定するワイルドカードが含まれたパターンの両方により、ファイル名を読み取ります。たとえば

C-x C-d /u2/emacs/etc RET

これはディレクトリー/u2/emacs/etcのファイルをリストします。以下はファイル名のパターンを指定する例です。

C-x C-d /u2/emacs/src/*.c RET

通常、C-x C-dは名前だけを含む、簡単なディレクトリーリストを表示します。数引数(値は関係なし)は、サイズ、日付、所有者を含む詳細な一覧を作成するよう指示します。

ディレクトリーリストのテキストは、主に下位プロセスとしてlsを実行することにより取得されます。2つのEmacs変数が、lsに指定するスイッチを制御します。list-directory-brief-switchesには、簡単な一覧に使うためのスイッチを文字列で指定します(デフォルトは"-CF")。list-directory-verbose-switchesには、詳細な一覧に使うためのスイッチを文字列で指定します(デフォルトは"-l")。

詳細なディレクトリー一覧では、Emacsはディレクトリーが含まれるディスクの空き容量についての情報を追加します。変数directory-free-space-programおよびdirectory-free-space-argsを通じて、ローカルファイルシステムにたいしてこれが行われる方法をカスタマイズできます。directory-free-space-programには実行するプログラム(デフォルトはdf)、そのプログラムに渡す引数はdirectory-free-space-args(デフォルトはシステム依存)を指定します(MS-WindowsおよびMS-DOSでは、これら2つの変数は無視され、同様な機能をもつEmacsの内部実装がかわりに使用される)。

コマンドM-x delete-directoryは、ミニバッファーを使ってディレクトリー名の入力を求め、空のときはディレクトリーを削除します。ディレクトリーが空でない場合、再帰的に削除するか確認を求めます。“Trash(ごみ箱)”(または“Recycle Bin”)の機能をもつシステムでは、変数delete-by-moving-to-trashtに変更することにより、指定したディレクトリーを無条件に削除するかわりに、ごみ箱に移動します。ごみ箱の使い方についての情報は、Misc File Opsを参照してください。