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D.5 GTK+ resources

EmacsがGTK+サポートつきでコンパイルされた場合、EmacsのGTK+ウィジェット(例: メニュー、ダイアログ、ツールバー、スクロールバー)をカスタマイズする一番簡単な方法は、たとえばGNOME theme selectorなどで適切なGTK+テーマを選択する方法です。

GTK+バージョン2では、Emacsで使用されるGTK+ウィジェットの外観をカスタマイズするために、GTK+リソースも使用できます。これらのリソースは、ファイル~/.emacs.d/gtkrc(Emacs固有のGTK+リソース用)、またはファイル~/.gtkrc-2.0(一般的なGTK+リソース用)のどちらかで指定されます。GTK+は、GNOMEでGConfを実行するとき~/.gtkrc-2.0を無視するように思われるため、わたしたちは~/.emacs.d/gtkrcの使用を推奨します。しかし~/.emacs.d/gtkrcによるカスタマイズをオーバーライドするGTK+テーマがあることに注意してください。これにたいして、わたしたちができることはありません。GTK+リソースは、EmacsのGTK+ウィジェットと関係のない側面、たとえばEmacsのメインウィンドウのフォントやカラーにたいしては影響しません。これらは通常のXリソースに管理されます(Resourcesを参照してください)。

以下のセクションでは、EmacsにたいしてGTK+リソースをカスタマイズする方法を説明します。GTK+リソースについての詳細は、https://developer.gnome.org/gtk2/stable/gtk2-Resource-Files.htmlのGTK+ APIドキュメントを参照してください。

GTK+バージョン3では、GTK+リソースは完全に異なるシステムに置き換えられました。GTK+ウィジェットの外観は、今やCSS-likeなスタイルのファイル、すなわちGTK+をインストールしたディレクトリーのgtk-3.0/gtk.css、およびローカルなスタイルセッティングにたいしては~/.themes/theme/gtk-3.0/gtk.cssで決定されます(themeはカレントGTK+テーマの名前です)。したがってこのセクションのGTK+リソースの説明は、GTK+3に適合しません。GTK+3スタイリングシステムについての詳細は、https://developer.gnome.org/gtk3/3.0/GtkCssProvider.htmlを参照してください。