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29.4 abbrevの提案

カレントでアクティブな定義済みabbrevが存在するテキストを手動でタイプした際に、abbrevの提案を取得できます。たとえば‘find outer otter’に展開される‘foo’というabbrevがあるときに手動で‘find outer otter’とタイプすると、Emacsがこれを検知してタイプを中断した際にエコーエリアにヒントを表示します。

abbrev提案の機能を有効にするには、オプションabbrev-suggestを非nil値にカスタマイズしてください。

変数abbrev-suggest-hint-thresholdはユーザーにたいしてabbrevを提案するタイミングを制御します。この変数はEmacsがabbrev使用の提案を行うのに要する最小の節約値を定義します(ここで言う節約値とはユーザーによる試行を要さない文字数を意味する)。たとえばユーザーが‘foo bar’ (7文字)をタイプして、‘fubar’ (5文字)という定義済みのabbrevが存在する場合には、このしきい値の数値が2より大きければ提案を受け取ることはありません。この例の場合には、デフォルト値の3ではabbrevの使用による節約値がしきい値を下廻るので、ユーザーが提案を受け取ることはないでしょう。常にabbrev提案を受け取りたければ、この変数に0をセットしてください。

コマンドabbrev-suggest-show-reportはカレント編集セッション中のすべてのabbrev提案をバッファーに表示します。これは複数のabbrev提案を受け取り、それらをすべて憶えていない場合に便利かもしれません。