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多くのケースで、ポイントの近くにあるテキストを検索文字列として使いたいことがあるでしょう。このサブセクションで説明されているコマンドにより、これを便利に行なえるようになります。
C-w
(isearch-yank-word-or-char
)は検索された文字列のポイントの次の文字または単語を検索文字列に追加します。これはポイント位置にあるテキストを検索する簡単な方法です(コピーする対象を文字または単語のどちらにするかの決定は発見的に行われます)。プレフィクス数引数nを与えると次のn個の文字または単語を追加します。
C-M-w
(isearch-yank-symbol-or-char
)は、検索された文字列のポイントの次の文字またはシンボルを検索文字列に追加します。これはポイント位置にあるシンボルを検索する簡単な方法です(コピーする対象を文字またはシンボルのどちらにするかの決定は発見的に行われます)。プレフィクス数引数nを与えると次のn個の文字またはシンボルを追加します。
M-s C-e
(isearch-yank-line
)は、検索文字列にカレント行の残りの部分を追加します。ポイントが既に行末にある場合には次の行が追加されます。プレフィクス引数nを指定すると次のn行を追加します。
同様にC-M-z
(isearch-yank-until-char
)はポイントから指定した文字の次の出現場所(その文字を含まず)までのすべてを検索文字列に追加します。これはたとえばプログラミング言語やマークアップ言語でその文字が字句境界をマークするようなときのキーボードマクロにとって有用です。プレフィクス数引数nを与えると、このコマンドはポイントからn個目の指定した文字までのすべてを追加します。
インクリメンタル検索でのC-y
(isearch-yank-kill
)は、カレントkillを検索文字列に追加します。C-yの後のインクリメンタル検索中にM-y
(isearch-yank-pop
)が呼び出されると、追加するテキストをもっと前にkillされたものに置き換えます。これは通常のM-y
(yank-pop
)コマンドと似ています((Yanking)を参照)。エコーエリアでmouse-2をクリックすることにより、はカレントのX選択(Primary Selectionを参照)を検索文字列に追加します(isearch-yank-x-selection
)。
C-M-d (isearch-del-char
)は検索文字列の最後の文字を削除し、C-M-y
(isearch-yank-char
)は検索されたポイントの後の文字を追加します。ポイントの後ろの文字を追加する他の方法は、M-e(Repeat Isearchを参照してください)でミニバッファーに移動してから、検索文字列の最後でC-fかRIGHTをタイプします。C-fかRIGHTをタイプするたびに、ポイントの後の文字が検索文字列に順次追加されます。
検索が大文字小文字を区別しない場合は通常、検索文字列にyankされるテキストは小文字に変換されるので、検索は大文字小文字を区別しないままです(case foldingを参照してください)。しかし、変数search-upper-case
(search-upper-caseを参照してください)の値がnot-yanks
以外の場合には、この小文字への変換は無効になります。
ポイント近傍のテキストを最初の検索文字列にyankしてインクリメンタル検索を新たに開始するには、コマンドisearch-forward-thing-at-point
を実行するためにM-s
M-.をタイプしてください。これはリージョンがアクティブなら、リージョンからテキストを検索文字列にyank、それ以外の場合にはポイントの近くで見つかったURL、シンボル、または式のyankを試みます。何をyankするかはユーザーオプションisearch-forward-thing-at-point
で定義されます。