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F.2 Mac/GNUstepでのカスタマイズ

多くはありませんが、Nextstepポートに特有のカスタマイズオプションがいくつかあります。たとえば修飾キーやフルスクリーン動作に影響するオプションです。そのようなオプションをすべて閲覧するには、M-x customize-group RET ns RETを使用します。

F.2.1 修飾キー

以下の変数は実際の修飾キーの挙動を制御します:

ns-alternate-modifier
ns-right-alternate-modifier

左および右のOptionキーまたはAltキー。

ns-command-modifier
ns-right-command-modifier

左および右のCommandキー。

ns-control-modifier
ns-right-control-modifier

左および右のControlキー。

ns-function-modifier

Functionキー(fnキー)。

各変数の値は目的にたいしてキーを記述するシンボル、通常のキーとともに使用された際の修飾を記述する(:ordinary symbol :function symbol :mouse symbol)という形式のリスト、ファンクションキー(矢印キーのように文字を生成しない)、マウスクリックのいずれかです。

symbolcontrolmetaaltsuperhyperのいずれかなら、それを表すEmacs修飾を記述すします。symbolnoneならEmacsはそのキーを使用せず標準的な挙動のままとなります。たとえばmacOSのOptionキーなら追加の文字の合成に使用されます。

ns-right-alternate-modifierのような右手側のキーにたいする変数は、対応する左手側のキーと同じ振る舞いの使用を意味するleftにもセットできます。

F.2.2 フレーム変数

ns-use-proxy-icon

この変数はtitlebarにproxyアイコンを表示するかどうかを指定します。

ns-confirm-quit

この変数はquit時にグラフィカルなconfirmationダイアログを表示するかどうかを指定します。

ns-auto-hide-menu-bar

この変数はEmacsフレーム選択時にmacOSのメニューバーを隠すかどうかを指定します。非nilならマウスポインターがスクリーン上端近傍に移動するまでメニューバーは表示されません。

ns-use-native-fullscreen

この変数はネィティブフルスクリーンか非ネイティブフルスクリーンを使用するかどうかを制御します。ネイティブフルスクリーンはmacOS 10.7以降でのみ利用可能です。

F.2.3 macOSのトラックパッドとマウスホイールの変数

これらの変数はmacOS 10.7(Lion)以降にのみ適用されます。

ns-use-mwheel-acceleration

この変数はEmacsがシステムのマウスホイールアクセラレーションを無視するかどうかを制御します。nilならマウスホイールの‘クリック’はそれぞれ正確に1つのマウスホイールイベントに対応します。非nil(デフォルト)ならマウスホイールの‘クリック’はそれぞれユーザー入力に依存して1つ以上のマウスホイールイベントに対応するかもしれません。

ns-use-mwheel-momentum

この変数はトラックパッドを使用したスクロール時にEmacsがシステムの‘momentum’を無視するかどうかを制御します。非nil(デフォルト)なら高速にスクロールするとユーザーがトラックパッドから指を離した後も少しの間バッファーがスクロールを継続するかもしれません。

ns-mwheel-line-height

この変数はトラックパッドによるスクロールの感度を制御します。Appleのトラックパッドは行単位ではなくピクセル単位でスクロールするので、Emacsがシステムのピクセル値を行に変換します。数値をセットすると、この変数はそれをEmacsが1行とみなすピクセル数としてセットします。nilか非数値ならデフォルトの行高さを使用します。

低い数値をセットするとトラックパッドはより高感度に、高い数値では低感度になります。

F.2.4 フォントパネル

標準のMac/GNUstepのフォントパネルにアクセスするには、M-x ns-popup-font-panelを使用します。これは一番最近使用された、またはクリックされたフレームの、デフォルトフォントをセットします。