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28.1.5 バージョンコントロールへのファイルの登録

C-x v i

visitしているファイルを、バージョンコントロールに登録します。

コマンドC-x v i (vc-register)は、カレントVCファイルセットの各ファイルを、バージョンコントロールの配下に置きます。これは登録されていないVCファイルセットにたいして、C-x v vが行う動作と基本的に同じですが、VCファイルセットがすでに登録されているとき(バージョンコントロール下での基本的な編集を参照してください)、C-x v vは他の操作を処理しますが、C-x v iはエラーをシグナルする、という点が異なります。

ファイルを登録するために、Emacsはバージョンコントロールシステムを選択しなければなりません。複数ファイルのVCファイルセットにたいしては、VC Directoryバッファーが使用するシステムを指定します(VC Directoryモードを参照してください)。VCファイルセットのファイルが1つで、そのファイルのディレクトリーがすでにバージョンコントロールシステムに登録されたファイルを含むか、そのディレクトリーがバージョンコントロールシステムにより制御される作業ツリーの一部の場合、Emacsはそのシステムを選択します。複数のバージョンコントロールシステムが当てはまる場合、Emacsは変数 vc-handled-backendsに最初に表れるシステムを使用します(VCのカスタマイズを参照)。 Emacsがファイルを登録するバージョンコントロールシステムを見つけられなかった場合、リポジトリータイプの入力を求め、新しいリポジトリーを作成して、そのリポジトリーにファイルを登録します。

ほとんどのバージョンコントロールシステムでは、C-x v iまたはC-x v vでファイルを登録することにより、それを作業ツリー(working tree)に追加しますが、リポジトリーには追加しません。そのようなファイルは、VC Directoryバッファーでは‘added’とラベル付けされ、モードラインのリビジョンIDには‘@@’が表示されます。リポジトリーにたいして登録を有効にするには、コミットを行わなければなりません(バージョンコントロール下での基本的な編集を参照してください)。1つのコミットに、ファイルの追加と、既存ファイルの編集の両方を含むことができるのに注意してください。

ロックベースのバージョンコントロールシステム(バージョンコントロールにおけるマージベースとロックベースを参照してください)では、ファイルの登録により、ファイルはロックされていない読み取り専用の状態に留まります。編集を開始するには、C-x v vとタイプします。