Next: グラフィカルなディスプレーでのカットアンドペースト, Previous: 削除とkill, Up: テキストのkillと移動 [Contents][Index]
yankするとは、以前killしたテキストを再び挿入するという意味です。テキストを移動またはコピーする通常の方法は、それをkillしてからどこかにyankする方法です。
最後にkillしたものをポイント位置にyankします(yank
)。
yankしたテキストを、それより前にkillしたテキストに置き換える、または以前にkillした一連のテキストのリストから選択できるようにします(yank-pop
)。過去にkillしたテキストをyankするを参照してください。
次のコマンドがkillコマンドのときは、killしたものを、以前にkillしたものに追加します(append-next-kill
)。killしたテキストの追加を参照してください。
基本的なyankコマンドは、C-y
(yank
)です。これはもっとも最近killされたものを挿入し、カーソルを挿入されたテキストの最後に移動します。また挿入されたテキストの先頭にマークをセットして、それを非アクティブにします。これによりC-u
C-SPCで簡単にその位置にジャンプできます(マークリングを参照してください)。
C-u C-yのようにプレフィクス引数を指定すると、カーソルを挿入されたテキストの前に移動して、マークをテキストの最後にセットします。他のプレフィクス引数は、何回前のkillかを指定します。たとえばC-u 4 C-yは、もっとも最近killされたものから4番目に古いものを挿入します。
グラフィカルなディスプレーや多機能なテキストモードディスプレーでは、C-yはまず最後にEmacsがkillした後に、他のアプリケーションがシステムのクリップボードに、何らかのテキストをコピーしていないか調べます。もしコピーしていたなら、かわりにクリップボードのテキストを挿入します。このようにEmacsは効果的に“カット(cut)”や“コピー(copy)”などの、他のアプリケーションで処理されたクリップボード操作を、Emacsのkillのように扱います(ただしkillリングには記録されません)。詳細については、グラフィカルなディスプレーでのカットアンドペーストを参照してください。