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スピードバー(speedbar)は、簡単に他のフレームを操作したり処理するための、特別なフレームです。スピードバーが存在するとき、それは常にアタッチされたフレーム(attached frame)と呼ばれる、特定のフレームに対応しています。すべてのスピードバー操作は、そのフレームにたいして処理されます。
M-x speedbarとタイプすると、スピードバーを作成して、カレントフレームに関連付けます。スピードバーを解除するには、再度M-x speedbarとタイプするか、スピードバーを選択してqとタイプします(他のEmacsフレームを削除するのと同じ方法で、スピードバーフレームを削除することもできます)。スピードバーを他のフレームに関連付けたいときは、一旦解除してから、そのフレームでM-x speedbarを呼び出します。
スピードバーは、さまざまなモードを処理できます。デフォルトモードはFile Display(ファイル表示)モードで、これはアタッチされたフレームの、選択されたウィンドウのカレントディレクトリーのファイルを、1行に1ファイルずつ表示します。ディレクトリー以外をクリックすると、アタッチされたフレームの、選択されたウィンドウでそのファイルをvisitし、ディレクトリーをクリックすると、スピードバーでそのディレクトリーを表示します(マウスで参照をフォローするを参照してください)。各行には‘[+]’や‘<+>’が記されたボックスがあり、それをクリックすると、そのアイテムの内容を展開します。ディレクトリーを展開すると、ディレクトリーの内容を、ディレクトリー自身の行の下に加えてスピードバー表示します。通常のファイルを展開すると、ファイルの中のtagリストをスピードバー表示に加えます。tag名をクリックして、アタッチされたフレームの選択されたウィンドウで、tagにジャンプできます。ファイルまたはディレクトリーが展開されているときは、‘[+]’が‘[-]’に変化します。ボックスを再度クリックすると、アイテムを収納して、内容を隠すことができます。
キーボードを使ってスピードバーを操作することもできます。スピードバーでポイントのある行でRETをタイプするのは、そのアイテムをクリックするのと等しく、SPCはアイテムを展開または収納します。Uは、カレントディレクトリーの親ディレクトリーを表示します。カレント行のファイルをコピー、削除、リネーム<するには、C、D、Rをタイプします。新しいディレクトリーを作成するには、Mをタイプします。
スピードバーのモードで、他に一般的な目的に使われるのはBuffer Display(バッファー表示)モードです。このモードでは、スピードバーはEmacsバッファーのリストを表示します。このモードに切り替えるにはスピードバーでbをタイプします。File Displayモードに戻るには、fをタイプします。スピードバーのウィンドウのどこかをmouse-3でクリック(またはモードラインをmouse-1でクリック)して、ポップアップメニューの‘Displays’を選択しても、表示モードを変更することができます。
Rmailモード、Info、GUDを含むいくつかのメジャーモードは、スピードバーに選択可能な便利なアイテムを配する、特別な方法をもっています。たとえばRmailモードでは、スピードバーはRmailファイルのリストを表示し、カレントメッセージを他のRmailファイルに移動する場合は、それの‘<M>’ボックスをクリックします。
スピードバーの使い方とプログラミングに関する詳細は、Speedbar in Speedbar Manualを参照してください。