53.1 既存のバグレポートの既知の問題を読む
バグを報告する前に、少しでも可能ならわたしたちが既に把握済みのバグではないか確認してください。実際にはそれがもっと後のEmacsリリースや、Emacsの開発バージョンですでにfixされているかもしれません。以下は既知の問題について読むことができる主な場所のリストです:
- etc/PROBLEMSファイル。C-h
C-pとタイプして読むことができます。このファイルにはEmacsをコンパイル、インストール、実行するときに出会うであろう既知の問題について、特に他のソフトウェアに起因する問題のためEmacsでは解決が困難な問題に重点を置いた詳細リストが含まれています。次善策や解決策の提案も、たくさんあります。
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https://debbugs.gnu.orgのGNU Bug
Tracker。Emacsのバグや問題は‘emacs’パッケージの下のトラッカーにファイルされています。トラッカーには各バグの状態、最初のバグレポート、バグ報告者、およびバグに関する議論や訂正を共有するEmacs開発者によるフォローアップメッセージについての情報が記録されています。subject、severity、その他の条件でバグを検索できます。
ウェブページでバグトラッカーを閲覧するかわりに、debbugs
パッケージを使用して、それをEmacsから閲覧できます。このパッケージはパッケージメニュー(Emacs Lispパッケージを参照してください)を通じてダウンロードできます。このパッケージは、バグをリストするコマンドM-x
debbugs-gnu、特定のバグを検索するM-x
debbugs-gnu-searchを提供します。Emacsメンテナーにより適用されるユーザータグは、M-x
debbugs-gnu-usertagsで表示されます。
- ‘bug-gnu-emacs’メーリングリスト(ニュースグループ‘gnu.emacs.bug’も利用可能)。リストのアーカイブはhttps://lists.gnu.org/mailman/listinfo/bug-gnu-emacsで見ることができます。このリストはバグトラッカーに送られたEmacsバグレポートとドローアップメッセージの、mirrorとして機能します。これにはバグトラッカーが導入される前(2008年以前)の古いバグレポートも含まれています。
もし望むなら、メーリングリストに登録できます。このリストの目的はEmacsメンテナーにバグと機能リクエストの情報を提供するためのもので、報告には大量のデータが含まれるかもしれないことに注意してください。購読者はこれについて不満を言うべきではありません。
- ‘emacs-pretest-bug’メーリングリスト。このリストは今は使用されておらず、主に歴史的な興味のためのものです。一時は(たとえばまだリリースされていない)Emacs開発バージョンのために使用されていました。2003年から2007年中頃までのアーカイブは、https://lists.gnu.org/r/emacs-pretest-bug/で見ることができます。このリストに送信された電子メールメッセージは、現在では‘bug-gnu-emacs’にリダイレクトされています。
- ‘emacs-devel’メーリングリスト。このメーリングリストにバグを報告する人がときどきいます。しかしこのリストの主な目的は違うので、バグレポートはバグリストに送るほうがよいでしょう。バグを報告する前に、この一覧を読んだことに感謝を感じることはありません。