C.7 ウィンドウカラーオプション

Emacsディスプレイのさまざまな場所で使用するカラーを指定するために、以下のコマンドラインオプションを使用できます。カラーは、カラーネーム(color names)か、RGBトリプレット(RGB triplets)のどちらかを使用して、指定します。

-fg color
--foreground-color=color

フォアグラウンドカラーを指定します。defaultフェイス(テキストのフェイスを参照してください)で指定されたカラーをオーバーライドします。

-bg color
--background-color=color

バックグラウンドカラーを指定します。defaultフェイスで指定されたカラーをオーバーライドします。

-bd color
--border-color=color

Xウィンドウのボーダーカラーを指定します。EmacsがGTK+サポートつきでンパイルされいてる場合、効果はありません。

-cr color
--cursor-color=color

ポイントがある位置を示すEmacsのカーソルカラーを指定します。

-ms color
--mouse-color=color

Emacsウィンドウにマウスがあるときの、マウスカーソルカラーを指定します。

-r
-rv
--reverse-video

フォアグラウンドカラーとバックグラウンドカラーを入れ替えて、反転表示します。

--color=mode

Emacsをテキスト端末で実行するときの、カラーサポートモード(color support mode)をセットします。その文字端末のterminfoデータベースまたはtermcapで示される、いくつかのサポートされたカラーをオーバーライドします。パラメーターmodeには、以下の1つを指定できます:

never
no

端末の能力がカラーをサポートすると指定していても、カラーを使用しません。

default
auto

--colorを指定しないときと同じです。Emacsは開始時に端末がカラーをサポートするか検知して、もしサポートされていれば、カラーディスプレイをオンに切り替えます。

always
yes
ansi8

無条件にカラーサポートをオンに切り替えて、標準的な8カラーにたいするANSIエスケープシーケンスによるカラーコマンドを使用します。

num

num個のカラーにたいするカラーモードを使用します。numが−1の場合、カラーサポートをオフに切り替えます(‘never’と同じです)。0の場合、この端末にたいするデフォルトのカラーサポートを使用します(‘auto’と同じです)。そうでない場合、num個のカラーにたいする適切な標準モードを使用します。端末の能力により、numの値に応じて、Emacsは8色、16色、88色、256色のカラーモードに切り替えることができるでしょう。numカラーをサポートするモードが存在しない場合、Emacsはあたかもnumに0が指定された場合のように、その端末のデフォルトのカラーサポートを使用します。

このオプションはMS-WindowsとMS-DOSでは効果がない。

modeが省略された場合のデフォルトは、ansi8です。

カラーモードはEmacsセッションの実行中に動的に変更できます。カレントのモードは、フレームパラメーターtty-color-modeを通じて利用でき、そのフレームパラメーターを変更してカラーモードを変更できるのです28。これはコマンドラインオプションではなく、default-frame-alistを通じて初期値を指定することもできることを意味しています。

たとえばcoralのマウスカーソルと、slate blueのテキストカーソルを使用するには、以下のように入力します:

emacs -ms coral -cr 'slate blue' &

-rv’オプションを指定するか、Xリソースの‘reverseVideo’で、フォアグラウンドとバックグラウンドのカラーを反転できます。

-fg’、‘-bg’、‘-rv’オプションの機能は、テキスト端末でも、グラフィカルなディスプレイと同様です。


Footnotes

(28)

これはMS-Windows、およびMS-DOSのテキストモード端末では機能しません。

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