28.4.3 マッチするカッコ

Emacsにはカッコのマッチング(parenthesis matching)機能がいくつかあります。これにより、どのカッコ(または他の区切り)がどのようにマッチするか簡単に見ることができます。

終了文字となる自己挿入文字をタイプすると、Emacsはそれがスクリーン上にあれば、マッチする開始区切りの位置を簡単に示します。スクリーン上にない場合、Emacsは開始区切りの近くにあるテキストをエコーエリアに表示します。どちらの方法でも、どのグループを終了したのか見分けることができます。開始区切りと終了区切りがマッチしない — ‘[x)’のような場合、エコーエリアに警告メッセージが表示されます。

3つの変数が、マッチするカッコの表示を制御します:

Show Parenモードは、より強力な自動的なマッチングの類を提供するマイナーモードです。開始区切りの前、または終了区切りの後ろにポイントを移動すると、(相手としてマッチする)区切り、およびオプションで区切り同士の間にあるテキストをハイライトします。Show Parenモードをグローバルに切り替えるにはM-x show-paren-mode、カレントバッファーだけで切り替えるにはM-x show-paren-local-modeとタイプします。

このモードはデフォルトでは編集を意図したすべてのバッファーでオンになっています。ただしデータ表示用のバッファーでは有効になっていません。これを制御するのがユーザーオプションshow-paren-predicateです。

モードをカスタマイズするにはM-x customize-group RET paren-showingとタイプしてください。このモードでの操作を制御するカスタマイズ可能なオプションには以下が含まれます:

グローバルなマイナーモードのElectric Pairモードは、マッチするカッコ(parentheses)、大カッコ(braces)、角カッコ(brackets)、...などの 区切りを簡単に挿入する方法を提供します。開始区切りを挿入すると、マッチする終了区切りが自動的に挿入され、2つの区切りの間にポイントが置かれます。反対に終了区切りを既存の区切りの先に挿入した場合、何の挿入もされず、その位置は単にスキップされます。リージョンがアクティブ(マークとリージョンを参照)の場合、区切りの挿入はそのリージョンを操作します。リージョン内の文字はマッチする区切りのペアー内に括られ、ポイントはタイプした区切りの後に置かれます。

以下の変数は、Electric Pairモードの追加機能を制御するのに使用できます:

Electric Pairモードに切り替えるには、M-x electric-pair-modeとタイプします。1つのバッファーにたいしてこのモードを切り替えるには、M-x electric-pair-local-modeを使用してください。

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