Next: Names, Previous: Special cases, Up: Sources [Contents][Index]
コードにはバグが付き物ですが、翻訳も同様です。ユーザーがそれらのバグを報告できるようにする必要があります。メンテナーが同時に翻訳者であるような場合を除き、メンテナーが翻訳を変更することはないため、プログラマーやパッケージのメンテナーに翻訳のバグを報告するのは得策ではありません。したがって翻訳のバグは翻訳者に報告されなければなりません。
ここで紹介する方法で組織化することにより、メンテナーが翻訳のバグ報告をどこかへ転送したり、翻訳者や翻訳チームのアドレスのリストを維持する必要もなくなります。
すべてのプログラムには、バグを報告するためのアドレスを示す場所があります。GNUプログラムの場合、“–help”オプションにより表示される、“usage”(使用方法)とよばれる機能が該当する場所です。この場所に翻訳のバグ報告のためのアドレスを追加するよう、翻訳者に示すのです。たとえば以下のようなコードがあるとします
printf (_("Report bugs to <%s>.\n"), PACKAGE_BUGREPORT);
以下のように、翻訳者への指示を追加することができます:
/* TRANSLATORS: The placeholder indicates the bug-reporting address for this package. Please add _another line_ saying "Report translation bugs to <...>\n" with the address for translation bugs (typically your translation team's web or email address). */ printf (_("Report bugs to <%s>.\n"), PACKAGE_BUGREPORT);
これらは‘xgettext’により抽出され、以下のようなエントリーを含む.potファイルとなります:
#. TRANSLATORS: The placeholder indicates the bug-reporting address #. for this package. Please add _another line_ saying #. "Report translation bugs to <...>\n" with the address for translation #. bugs (typically your translation team's web or email address). #: src/hello.c:178 #, c-format msgid "Report bugs to <%s>.\n" msgstr ""