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2.3.3 言語の優先リストを指定する

すべてのプログラムが、すべての言語に翻訳されている訳ではありません。翻訳されたメッセージが存在しない場合、デフォルトでは英語のメッセージが表示されます。あなたが他の言語を理解できる場合は、言語の優先順位のリストを設定することができます。これはLANGUAGEと呼ばれる環境変数で行います。GNU gettextはメッセージを処理するために、LC_ALLLANGに加え、LANGUAGEによる設定を提供します。しかし他のシステムライブラリーで必要となるため、LANG(またはLC_ALL)によるプライマリー言語の設定は、依然として必要です。たとえば、あるSwedishのユーザーは、Swedishの翻訳が存在しないとき、EnglishよりもGermanに翻訳されたものが読みたいとします。そのような場合は、LANGの値は‘sv_SE’のまま、LANGUAGEの値を‘sv:de’に設定します。

Norwegianのユーザーのためのアドバイス: Norwegian言語(bokmål)は最近(2003年)、‘no’から‘nb’に変更されました。移行期間中、いくつかのこの言語のメッセージカタログは、‘nb’と、古い‘no’にインストールされるので、Norwegianユーザーは新旧どちらの翻訳も使用できるように、LANGUAGEを‘nb:no’に設定することをお勧めします。

他の環境変数とは異なり、LANGUAGE環境変数では、‘ll_CC’を‘ll’と省略することにより、その言語で主に使用される方言であることを示します。この事情により、たとえば‘de’は‘de_DE’(Germanyで話されるGermany)、‘pt’は‘pt_PT’(Portugalで話されるPortuguese)と同義です。

注意: LANGUAGE変数は、localeが‘C’に設定されている場合は無視されます。つまり、最初にローカリゼーションを利用可能にする時に、LANGUAGE変数で言語の優先順位リストを使用する前に、まずLANG(またはLC_ALL) を‘C’以外に設定する必要があります。