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13.6.4 autopointプログラムの呼び出し

autopoint [option]...

autopointは、gettextの基礎となるファイルを、ソースパッケージにコピーするプログラムです。このプログラムはAM_GNU_GETTEXT_VERSION(version)の形式で呼び出されるマクロにより、パッケージのconfigure.in(またはconfigure.ac)ファイルからパッケージで使用されるgettextのバージョンを抽出して、そのバージョンに該当する基礎となるファイルをパッケージにコピーします。

要求されるバージョンを満たす利用可能な最新のインフラストラクチャーを抽出するために、かわりにフォームAM_GNU_GETTEXT_REQUIRE_VERSION(version)を使用できます。たとえばgettextの0.19.8がシステムにインストールされていて、0.19.1が要求される場合、バージョン0.19.8のインフラストラクチャーファイルが、ソースパッケージにコピーされます。

13.6.4.1 Options

-f
--force

既存のファイルを強制的に上書きします。

-n
--dry-run

変更を出力しますが、処理は行いません。普通にautopointを実行したことによるファイルのコピーはすべて抑止され、かわりに標準出力にリストが出力されます。

13.6.4.2 Informative output

--help

このヘルプを表示して終了します。

--version

バージョン情報を表示して終了します。

autopointは、GNU gettextのバージョン0.10.35から、現在の0.19.8までをサポートします。0.19.8より新しいバージョンのgettextを使用してパッケージにautopointを適用するためには、少なくとも同じバージョンのGNU gettextをインストールする必要があります。

GNU automakeを使用するパッケージでのautopointの呼び出しは、aclocal呼び出しの後に行い、その後でautoconfおよびautoheaderを呼び出します。これは、autopointaclocal.m4を作成するために、autopointがいくつかのautoconfマクロをインストールするのが理由です。この aclocal.m4 は、autoconf によるパッケージの configure スクリプトを作成と、autoheader によるパッケージのインクルードファイルのテンプレート config.h.in を作成するために使用されます。このマクロファイルはaclocal.m4を作成するためにaclocalにより使用され、aclocal.m4はパッケージのconfigureを作成するためにaclocalにより使用され、インクルードファイルテンプレートであるパッケージのconfig.h.inを作成するためにautoheaderにより使用されます。

autopoint’という名前は‘auto-po-intl-m4’を省略したものです。このツールは主にpointlm4ディレクトリーのファイルをコピーします。