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9.8 msgattribプログラムの呼び出し

msgattrib [option] [inputfile]

msgattribプログラムは、翻訳カタログのメッセージの属性にしたがってフィルターを適用したり、属性を操作するためのプログラムです。

9.8.1 入力ファイルの位置

inputfile

入力となるPOファイルです。

-D directory
--directory=directory

ディレクトリーのリストにdirectoryを追加します。このディレクトリーのリストよりソースファイルを検索します。しかし.poファイルが出力されるのは、カレントディレクトリーです。

inputfileが指定されていないか、‘-’が指定された場合は、標準入力から読み込みます。

9.8.2 出力ファイルの位置

-o file
--output-file=file

指定されたファイルに出力を書き込みます。

出力ファイルが指定されていない、または‘-’が指定された場合、結果は標準出力に出力されます。

9.8.3 メッセージ選択

--translated

翻訳されたメッセージを残して、未翻訳のメッセージは削除します。

--untranslated

未翻訳のメッセージを残して、翻訳済みのメッセージは削除します。

--no-fuzzy

削除: ‘fuzzy’ とマークされたメッセージを削除します。

--only-fuzzy

保持: ‘fuzzy’ とマークされたメッセージを残して、他のすべてのメッセージは削除します。

--no-obsolete

#~のついた廃止されたメッセージを削除します。

--only-obsolete

#~のついた廃止されたメッセージを残して、他のすべてのメッセージは削除します。

9.8.4 属性の操作

メッセージの選択・削除が実行された後に、属性は変更されます。‘--only-file’か‘--ignore-file’オプションを指定すると、only-fileに記載されたメッセージ、もしくはignore-fileに記載されていないメッセージにだけ、変更が適用されます。

--set-fuzzy

すべてのメッセージに、 ‘fuzzy’をセットします。

--clear-fuzzy

すべてのメッセージに、 非‘fuzzy’をセットします。

--set-obsolete

すべてのメッセージを、陳腐化したメッセージにします。

--clear-obsolete

陳腐化したメッセージを、陳腐化していないメッセージにセットします。

--previous

もし ‘fuzzy’ とマークされているとき、翻訳されたメッセージの“以前のmsgid”を残します。

--clear-previous

すべてのメッセージから、“以前のmsgid”であることを示すコメントマーク(‘#|’)がついたものを削除します。

--empty

もし ‘fuzzy’ をマークした場合、msgstrも空にセットします。

--only-file=file

fileに記載されたエントリーの属性だけを変更します。fileにはPO、またはPOTファイルを指定します。

--ignore-file=file

fileに記載されていないエントリーの属性だけを変更します。fileにはPO、またはPOTファイルを指定します。

--fuzzy

--only-fuzzy --clear-fuzzy’の省略指定です。fuzzyメッセージだけを残すとともに、それらのメッセージの ‘fuzzy’ マークを外します。

--obsolete

--only-obsolete --clear-obsolete’の省略指定です。廃止されたメッセージだけを残すとともに、それらのメッセージが陳腐化していることを示すマークを外します。

9.8.5 入力ファイルの構文

-P
--properties-input

入力ファイルがPOファイルの構文ではなく、Javaの.propertiesの構文にのっとったJava ResourceBundleファイルだとみなします。

--stringtable-input

入力ファイルがPOファイルの構文ではなく、NeXTstep/GNUstepのlocalized resourceの.stringsの構文にのっとったファイルだとみなします。

9.8.6 出力の詳細

--color
--color=when

色や色以外のテキスト属性を使うか、いつ使うかを指定します。詳細はThe --color optionを参照してください。

--style=style_file

--colorにたいしてCSS style ruleファイルを使うかを指定します。詳細はThe --style optionを参照してください。

--force-po

メッセージが何も含まれていない場合でも、常に出力ファイルに書き込みます。

-i
--indent

インデントされた形式で.poファイルを書き込みます。

--no-location

#: filename:line’という行を書き込みません。

-n
--add-location=type

#: filename:line’という行を生成します(デフォルト)。

typeはオプションで、‘full’、‘file’、または‘never’を指定できます。オプションが指定されない、または‘full’の場合は、ファイル名と行番号のの両方が生成されます。‘file’の場合、行番号は省略されます。‘never’の場合は、完全にこの行を抑制します(--no-locationと同じです)。

--strict

Uniforumに厳密に準拠したPOファイルを出力します。このUniforum形式はGNUの拡張をサポートしないため避けたほうがよいでしょう。

-p
--properties-output

Javaの.propertiesの書式で、Java ResourceBundleを出力します。このファイル形式はplural formをサポートせず、陳腐化したメッセージを暗黙で除去することに注意してください。

--stringtable-output

.stringsの書式で、NeXTstep/GNUstepのローカライズされたリソースファイルを出力します。このファイル形式はplural formをサポートしないことに注意してください。

-w number
--width=number

出力ページの幅をセットします。これにより出力ファイル中の長い文字列が指定した幅(例:スクリーンの列数)に収まるように、各行の長さがnumber以下のような複数の行に分割されます。

--no-wrap

長いメッセージ行を分割しません。出力ページの幅を超えるようなメッセージ行も、複数行に分割されません。出力ページの幅を超えるファイル参照行だけが分割されます。

-s
--sort-output

ソートされた出力を生成します。このオプションを使用することにより翻訳者が、メッセージがどのようなコンテキストで使用されるかを理解するのが、困難になることに注意してください。

-F
--sort-by-file

ファイルの場所により出力をソートします。

9.8.7 情報的な出力

-h
--help

このヘルプを表示して終了します。

-V
--version

バージョン情報を表示して終了します。


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