3.2.1 Change a Function Definition

multiply-by-seven内のコードの変更は単に書き直すだけです。古い関数定義の代わりに新しいバージョンをインストールするには、その関数定義をもう一度評価してください。これがEmacs内でコードを変更する方法です。とてもシンプルですね。

一例として、7を乗ずるのではなく、数値を7回足し合わせるようにmultiply-by-seven関数を変更できます。同じ答えが導き出されますが、その過程は異なります。同時にコメントも追加しましょう。コメントとはLispインタープリターは無視しますが、人間の読み手にとっては役に立つし啓発的です。これがバージョン2だというコメントにしましょう。

(defun multiply-by-seven (number)       ; Second version.
  "Multiply NUMBER by seven."
  (+ number number number number number number number))

‘;’以降がコメントです。Lispではセミコロンの後に続く行はすべてコメントです。行の終端がコメントの終わりです。複数の行にコメントを拡張するには、それぞれの行をセミコロンで開始してください。

コメントについての詳細はBeginning a .emacs FileおよびComments in The GNU Emacs Lisp Reference Manualを参照してください。

最初のバージョンの関数を評価したときと同じ方法で新しいバージョンを評価することで、multiply-by-sevenの新バージョンをインストールできます。カーソルを最後のカッコの後に配置してC-x C-eをタイプしてください。

要約すると関数を書いて、インストール、テストしてから修整や改善を行い、もう一度インストールするというのがEmacs Lispでコードを記述する方法です。