キーマップがoverallプロンプト文字列(overall prompt string)をもつ場合には、そのキーマップはメニューとして動作します。overallプロンプト文字列はキーマップの要素として表される文字列です(キーマップのフォーマットを参照)。この文字列にはメニューコマンドの目的を記述します。(もしあれば)Emacsはメニュー表示に使用されるツールキットに応じて、メニュータイトルにoverallメニュー文字列を表示します17。キーボードメニューもoverallプロンプト文字列を表示します。
プロンプト文字列をもつキーマップを構築するもっとも簡単な方法はmake-keymap
、make-sparse-keymap
(キーマップの作成を参照)、define-prefix-command
(Definition of define-prefix-commandを参照)を呼び出すときに引数として文字列を指定する方法です。キーマップをメニューとして操作したくなければ、これらの関数にたいしてプロンプト文字列を指定しないでください。
この関数はkeymapのoverallプロンプト文字列、もしなければnil
をリターンする。
メニューのアイテムは、そのキーマップ内のバインディングです。各バインディングはイベント型と定義を関連付けますが、イベント型はメニューの外見には何の意味ももっていません(通常はイベント型としてキーボードが生成できない擬似イベントのシンボルをメニューアイテムのバインディングに使用する)。メニュー全体はこれらのイベントにたいするキーマップ内のバインディングから生成されます。
メニュー内のアイテムの順序はキーマップ内のバインディングの順序と同じです。define-key
は新たなバインディングを先頭に配置するので、メニューアイテムの順序が重要ならメニューの最後から先頭へメニューアイテムを定義する必要があります。既存のメニューにアイテムを追加するときには、define-key-after
を使用してメニュー内の位置を指定できます(メニューの変更を参照)。